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読書の備忘録

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ビジネス書、マーケティング、リベラルアーツ関連の読書備忘録です
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#言語

言語はこうして生まれる -即興する脳とジェスチャーゲーム-

言語はこうして生まれる -即興する脳とジェスチャーゲーム- (モーテン・H・クリスチャンセン、ニック・チェイター 著) 言語はどのようにして生まれたのか ・他の動物にはない人間特有の言語が生まれたのはなぜか ・世界中に異なる言語、地域や民族で異なる言語が生まれるのはなぜか ・赤ちゃんがしゃべれるようになるのはなぜか 稚拙なやりとりでも通じるのは、共通の文化的基盤があるから。どの言語でも一つの単語に複数の意味が割り当てられている場合が多いのは、文脈によって新しい意味が追

言語が違えば、世界も違って見えるわけ

「言語が違えば、世界も違って見えるわけ(ガイ ドイッチャー 著)」 言語 1コミュニケーションを成立させるために合意した慣習の体系 2それぞれの心に取り込んできた知識の体系 私たちの思考が社会の文化的慣習に影響されていることを言語が提示する証拠を通じて示すことが本書の目的。 言語が思考に及ぼす影響の研究 まだ始まったばかり。「空間」「ジェンダー」「色彩」が実証された領域。 また母語にない言葉であっても決してその外国語を理解できないわけではない。 言語・文化・思想 ・言

言語人類学への招待

言語人類学への招待—ディスコースから文化を読む (井出里咲子、砂川千穂、山口征孝 著) 人類学は「自然人類学」「考古学」「社会文化人類学」「言語人類学」の4分野から成る。(アメリカ人類学会) 1. 言語 2. 言葉が世界観に影響を与える ・エドワーズ・サピアの言語相対論 「単に同じ世界に異なるラベルが付けられているのではなく、全く別個の世界である」 人の思考が言語を介して行われることから異なる言語を使えば認識する世界観が異なる。サピア=ウォーフの仮説とも呼ばれる。言

言語・思考・現実

言語・思考・現実(B.L.ウォーフ 著) アメリカの言語学者のウォーフの没後(1941年)、1956年に出版。内容は1900年代前半が中心となり、本書の解読が極めて困難。しかし、サピア&ウォーフの言語学の変遷を垣間見れる貴重な文庫化と思います。 ・言語と文化 エスキモーの言葉には雪を表す語が複数あり異なる種類の雪を細かく区別している。アラブにはラクダの大きさや性別や老若を区別する語がある。 インディアンのホーピ族の言語には時制(過去形や現在形)がなく、文法上区別していな