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観光マーケティングのこと

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観光業や訪日インバウンドついて
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#インバウンド

台湾、香港、中国の基本属性を知る〜人口分布、性別比率、収入〜

01 はじめに〜クロスボーダー対策として〜 昔は、台湾と香港の違いどころか、地図上でどこが台湾でどこが香港かも知りませんでした。中国は大きいのでうっすらわかりますが、それ以外の知識もあまりなく。私は大学が福岡だったこともあり、韓国の留学生は多かったです。次に中国の留学生も多かった記憶はあります。(違う学科の中国人留学生が「勉強教えて」と連絡くれたのに驚いた思い出があります。韓国人の留学生はトッポギ作ってくれました。) さておきこのニューノーマル時代で、リアルなクロスボーダー

どうしようもない僕たちは食を求めて旅をする〜ニューノーマルのフードツーリズム

01 何もできないけどお腹はすく第二波が過ぎたと思えば、第三波がやってきました。さらに敵は新型に形を変化させ、あの手この手で私たちを脅かしています。各地で緊急事態宣言も続々と名乗りをあげ、事態の深刻さは増すばかりです。またGoogleの提供するCovid19-感染予測ダッシュボード(※1)では感染者の予測数は右肩上がりで上昇しています。(水色が過去、濃い青は予測数) 図1:コロナダッシュボード(Google) 本来、GoToトラベルキャンペーンやGoTo EATキャンペー

2021年クロスボーダーカレンダー(台湾・香港・中国・日本祝日付き)

台湾、香港、中国の中華圏の祝日に日本を加えた4カ国の2021年のクロスボーダー対策用カレンダーです。(制作:Vpon JAPAN株式会社) 2020年12月中旬からVponのお取引各社に配布させていただきます。 お問い合わせはVpon JAPAN営業担当まで。

【事例】インバウンド客激減もニューノーマル時代の新たなターゲット策定と観光地の深層ニーズを調査

背景と課題現時点(2020年12月時点)において、海外からのインバウンド客はどの観光地においてもゼロに等しい状況です。しかし、2021年の7月に予定される東京オリンピック、8月のパラリンピック目的のスポーツ観戦客、そしてその後、9月以降の秋の観光客、10月は中華圏の国慶節連休など。 2021年の中期的なインバウンド対策として、何をすれば良いのでしょうか。それぞれ様々な課題がありながら、世界中の生活様式が変化しているのは共通認識だと思います。どんな興味関心の変化があったのか、

観光客数79%回復、中国の国慶節2020

■ 2020年 中国の国慶節はどうだったのか? 2020年の中国の国慶節は、10月1日から10月8日(8日間)でした。海外旅行は中国でも日本と同様に航空便の回復や国交との関係でまだ難しいものの、中国国内旅行の様子はどうだったのでしょうか。特に中華圏の国慶節・国慶日は大きな連休であり、今年は中秋節の祝日と被る珍しい連休となりましたが、旅行時期としても毎年注目が集まります。 結果は、以下になります。2019年の国慶節(10月1日〜10月7日)と2020年の国慶節(10月1日〜1

私たちの知らない新しい旅行者ニーズ〜ニューノーマルターゲットレポート〜

■ はじめに〜私たちの知らない新しい旅行者ニーズ〜 ニューノーマルという言葉がすっかりと自然に聞こえるものとなりました。日本でもご存知のとおりGo To キャンペーンのニュースが連日のように飛び交い、賛否があるものの国内旅行は段階を踏んで前に進んでいます。2020年9月15日にはJNTO(日本政府観光局)理事長の清野氏らからもYouTube上に海外市場の動向を積極的に公開していく方針が出されました。また理事長代理吉田氏の言葉によると「インバウンドは必ず元の水準以上に回復する」

こんな世の中だから旅行はこれまでみたいに戻らないんでしょう?

隣の座席に座ってはダメ、常に空気は入れ替えておかなければダメ、なるべく直接触らないほうがよい。自分のスマホもテーブルも常に消毒しておくべき。そんな世の中なわけですが「もう旅行なんて前みたいにできないよね?」「国内だけでも危険なのに海外からの旅行客を受け入れるなんて論外だよね?」という声が聞こえてきます。 「こんな世の中だから旅行はこれまでみたいに戻らないんでしょう?」 どうなのでしょう。どう思いますか。これからそれを書きたいと思います。 01 本能に問いたい、「旅行した

国際旅行博の効果検証〜ITFを例に〜

■ 台北国際旅行展(ITF) みなさんは海外旅行先を決めるときにどのように決めるでしょうか。旅行雑誌を眺めて、この国もいいなあ、あんなところにも行ってみたいな、と妄想しているのでしょうか。常に行きたい国があって、日常的にその国のことを想像しているのでしょうか。YouTubeなどのインターネットで旅行先を決める人も少なくないでしょう。 そんな状況ですが、従来から旅行先を決めるきっかけになったり、そのまま旅行券を購入したりする場として旅行博というリアルイベントがあります。インバ

「INBOUND ONLINE CAFE〜お酒片手に語ろうよ、インバウンド夜会〜」のアーカイブ配信

これはオンライン飲み会なのか!それともラジオの生放送なのか!   7/15に開催しましたVpon JAPAN主催の「INBOUND ONLINE CAFE〜お酒片手に語ろうよ、インバウンド夜会〜」のアーカイブ配信のお知らせです。(約38分間)   [ YouTube ] https://www.youtube.com/watch?v=k2dYCcvcL9c アルコールを片手に夜な夜なインバウンドについて語るという”ユルさ”が許されるのでしょうか。ご要望が多かったこの問題

台湾人、香港人は何に“いいね”を押す?

JNTO運営のFacebookページ(今回は台湾向け、香港向け、米国向け)の2018年5月〜2019年4月(コロナ前)のいいねデータから元来、海外の人が日本の何に惹かれていたのかを探ります。 01 概要・投稿に対して、米国>香港>台湾の順でシェアやコメントが多い傾向 ・基本的にいいねとシェアとコメントは相関が高い ・台湾、香港は共通して、富士山、お寺、グルメのようなザ・インバウンドな投稿はSNSでは反応が薄い傾向。アニメ、マンガ、アイドルのような文化的な投稿も同様に反応は高

台湾の旅行マインドの高まり〜端午節の連休を例に〜

台湾では国内旅行がすでに活性化されており、特に2020年6/25-6/28の端午節の連休はひとつのピークが見られました。その後も台湾内での国内旅行で人の移動が活発化したにも関わらず感染が拡大するような状況もなく、世界の中でも一足先のステップに進んでいるようです。まだ海外旅行が出来る国は限られますが、期待は日々膨らんでいます。 01 台湾鉄道の購買アプリの新規ダウンロード傾向(平均との比較値) 6月末の端午節の連休に向けて、6月上旬から台湾鉄道のアプリはダウンロードが急増

旅ナカ移動分析における4パターンの対策とは

01 線で動く旅ナカ旅行者 調査によると訪日旅行客の日本での平均宿泊箇所はアジア旅行客で平均3.0カ所(1カ所につき平均2.3日滞在)、欧米豪の旅行客で平均3.5カ所(1カ所につき3.1日滞在)となっています(※1)。当然、宿泊滞在だけでなく観光地から別の観光地や商業施設などへの移動となると多数の移動を繰り返していることが想像されます。 以下の図はイメージになりますが、単純に訪日旅行客数のボリュームが知りたい場合は、「点」で見ることで問題ありませんが、実際は複雑な「線」で動

観光型MaaS

01 MaaS "マース" の概念MaaS (Mobility as a Service) 個々の移動方法に分散していた情報を一つのアプリやWEBサービスに統合することでシームレスな移動を実現するもの。 これまでの移動 ユーザー自身が独自に調べたルートや運行情報に基づいて、出発地から目的地までの移動全体の行程を計画。また乗車する移動方法(電車、バス、タクシー、レンタサイクルなど)ごとに予約や支払い等を行う必要があった。 MaaSが実現する移動 スマホアプリなどに出発地と目

クラウドツーリズム

01 クラウドツーリズムの概念”クラウドツーリズム”は、中国Analysis社の2020年3月に発表した「アフターコロナの中国で消費急増が予測される5大産業の現状と未来」の翻訳記事によると、”現地に行けず、ネットで旅行先の情報を堪能すること”という表現がある。(※1) ツーリズムという言葉は、単なる旅行による楽しみの意味を超え、観光をビジネス的に捉えた場合に用いられており、それを踏まえるとクラウドツーリズムはオンライン上での旅行の楽しみを超えて、観光事業としての意味を含んで