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背が低いことがバカバカしくなった瞬間

中学生になり、自分が周りより明らかに背が低いことを理解したA子。身長は133cmしかなく、中学の制服を着て歩いていても小学生からバカにされる始末。

「悔しいわ」
自分の背が低い、体が小さいことに腹が立っていた。

入学式から1週間が経った頃、A子がクラスメイトの女子生徒と2人で帰り道を歩いていると、前から同級生のヤンキーもどき2人組が向かってくる。

「あー、面倒やなー。」
心の中でつぶやきながら歩く。狭い道でお互い譲り合うことなく正面衝突で話しかけられた。

「あ!A子ちゃん!今何cm?」
出た出た、この質問、、、。苦虫を噛み潰したような表情でA子は答えた。

「133cm」
すると、ヤンキーもどきの1人が少し考えてこんなことを言い放った。

「うん!大丈夫!じゃ、バイバイ!」

A子たちはポカーンと口を開けたまま去っていくヤンキーもどきたちを見送る。そして笑い合う。

「今の何やったんやろ?」
「わからん!」

背が低いことに悩んでいたA子は何だかバカバカしくなり、自分の個性だと思って前向きに生きていくことを決意した瞬間だった。

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