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心を動かさない時間

1日の中でどのくらい自分の心は動いているだろう。きっと1日中動いていると思う。何かを見て何かを思って、ひっきりなしに働いている。嬉しいことでも、思い悩むことでも。

たくさん動いているから、時にはあえて無心になって、心を動かさない時間をつくってみるといいと思う。

心を動かさない時間には、たいてい散歩をするか、ぼうっと空や景色を眺めに行くか、ひたすら寝ることもある。本を読んだり、映画を観たりするのも辞めて、本当に無の中に飛び込んでみる。

何にも心が動かされていない時、何もしていない時ってそんなに無駄なことじゃないと思う。むしろ自分にとっては無くてはならない時間だ。

頭の中でごちゃごちゃと色々考えていたことが、すこしずつほどけていく。体を休ませるだけじゃなくて、心自体もちゃんと休ませている感覚。「休む」ということは、こういうことなのだなと思う。ほんの1時間だけでも、心を空っぽにするとその後にはまた動けるようになる。

何も吸収しないし、何も生産しない時間。

生きるということは何かを吸収したり、何かを生み出したりすることだけじゃないのだ。

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