#2 北海道地震で考えたこと~アレルギーや宗教食に関して
こんにちは、世界初お菓子テックカンパニーCEOの柴田アリサです。
このたびの「平成 30 年北海道胆振東部地震」で被災された皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。
幸いにも、北海道札幌市にある弊社の建造中の工房『issue』は無傷で無事でした。
▼なんともなかった工房。床に散乱しているのは元からの大工道具類
ご心配してくださったみなさま、本当にありがとうございます。
さて、今回の地震、とても色々と考えさせられましたね。
弊社のある札幌市中央区は早い段階で電気もガスも水道も全て元どおりとなり、札幌の中でも被害がもっとも小さい地域の一つでしたが、弊社長の実家のある北区では、とても揺れが大きかったそうです。
わたしの実家は、半分自給自足をしているような家なので、災害には比較的強いです。庭には、トトロに出てくる井戸があり、人家族分の野菜一年分を賄えるくらいの畑があります。
▼トトロにも出てくる井戸
▼今は亡きコッコちゃん(お肉になりました)
▼奥の四角い箱が養蜂箱です。手前はタイムというハーブ。
▼これはカリンズというジャムにすると美味しい果実。
▼基本的に、鬱蒼としてます
ベリー類も豊富で、養蜂をやっているので蜂蜜もあります。
冬に向けた貯蔵用の瓶詰めも、常にたくさんあります。
なので、母は夜にキャンプごっこをするくらいには元気でした。でも、弊社のロゴモチーフにもなっている飼い猫のアンディー君(推定5歳 去勢済み)が前日の台風雷から続いての地震に怯えきって絶望し、車庫から出てこなくなったそうです。
▼弊社ロゴ
頑丈なコンクリートに覆われている車庫が一番安全と、彼なりに判断したのかもしれません。
電気が回復した時は、アンディー君が一番安心していたそうです。今回の地震で、実家の猫の野生が完全に失われていることがわかりました。
▼震災後爆睡する弊社マスコットのアンディー君
母は、地震が起きた数日後には登山にいってました。目的はわかりませんが、「パトロール」をして、困っている人や動物が山にいたら、野菜をあげるそうです。
前置きはそこまでにしまして、
北海道が広大であるがゆえの課題が色々と見えてきました。
北海道の送電方法が一系統のみで、今回はその急所をつかれた形での大停電。広大な土地に電気を流すには、電圧がある程度必要です。本州と同じ方法で送電するのには、もしかしたら広すぎるのかもしれませんね。
次に、食べ物に関して。
コンビニやスーパーからは、パンやお弁当が消えました。
これらを食べても何ら問題がない人は大丈夫でしょう。しかし、アレルギーを持っていたり、宗教上の理由で制限がある人は、とっても辛い時期だったかと思います。
配給でカップラーメンやコンビニおにぎりが配布された地域もあり、とても助かった北海道ですが、やはり、食べられない人もいたかと思います。
アレルギーの子供をもつお母さんたちからは
「今回は短かったから備蓄でどうにかなったけど、もし長引いていたらと考えると怖い」
海外からの外国人観光客(ビーガン/ハラル)は、
「配給で食べられるものがない」
わたし自身も、全身性金属アレルギーと化学物質過敏症を併発しているので、色々と制限があります。コンビニ食には、間違いなく反応し、湿疹が止まらなくなります。災害時に、それがおこるのはとてもおそろしいです。
災害により、衣食住の全てを奪われるのは、とても辛いことです。
このうち、最低一個でも守られる必要があります。食の分野は、日本の場合フードロスが深刻化するほど各地域で食べ物が余っています。
災害時も、それらを工夫することで、誰でも食べれるもの を保管貯蓄することはできないのかなと思いましたが、コストの面などから難しいのかもしれません。
しかし、食べられないものを無理に摂取するのは、とってもストレスです。ましてや、災害時。なおのことです。
まだ、あまり注目されてませんが、これは小さな社会問題の一つかと思います。
ライフラインの復旧に関しては、トレードオフの決断を迅速に行い積み上げていく必要が最善かと思いますが、食に関しては、イノベーション的視点で取り組む必要があると認識し、これから行う取り組みの必要性をより強く実感した次第です。
災害時、アレルギーの人も、宗教的理由で制限がある人も、安心して食べられるものを提供する場所になれるような意識が必要だなと感じました。
今後、大きな災害が起こった時に、食べ物に対して何かしらの制限がある人、災害時でも自身の健康を食で守りたい人にとって、価値を提供できる場所、そして、そういった小さな社会問題にも気づき共に考えられる場所にしていこうと思いました。
note書くときのコーヒー代や、クロエちゃんへのスペシャルおやつ代にさせていただきます٩( 'ω' )و