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【なるのは簡単、続けるのが難しい】セラピストの世界。

結構憧れる方も多いのでは?と思うセラピストという職業。

▶国家資格が不要。

美容師や理容師➡【国家資格必用】
按摩や鍼灸➡【国家資格必用】
カイロや整体➡【不要】
アロマセラピスト➡【不要】
エステティシャン➡【不要】
リフレクソロジスト➡【不要】

フェイシャルトリートメントも、ボディートリートメントも、フットトリートメントも、日本では国家資格になっていないので、誰でもなれるのがセラピスト。

▶セラピストになるには?

民間のスクールに通い、セラピストになる方が殆どだと思いますが、中にはお母さんがサロンを開いていて、サロンとお客様を引き継ぐ方も。

昔は<未経験で入る>➡<サロンで育成・技術練習>➡<試験合格の後に新人デビュー!>という事もあったのですが、今では<人材育成をスクールとして運営>➡<スクール生からの雇い入れ>に変わってきました。

▶やりたい施術部位やトリートメントスタイルによって、学ぶスクールが異なる

今では全身(フェイシャル、ボディ、フット)と施術している私ですが、それぞれ勉強したスクールは全く「別」でした。一口でフェイシャル、ボディといっても、その内容は様々です。

  • フェイシャル➡基本的にお顔(デコルテを含まない所もある)吸引や導入等の器機をメインとする所もあれば、オールハンドで手技一本の所もあります。

  • ボディ➡顔以外(足つぼなどは含まない所が多い)東洋式の圧や点を意識したスタイルと、西洋式の面を意識したスタイルのオールハンド。痩身や温熱などの器機をしたもの等。

  • フット➡足裏~膝上(太もも裏を含まない所が多い)大きく分けて、東洋式のツボや反射区を意識したスタイルと、西洋式のゾーンを意識したスタイル。マシンを使用したフットケアにわかれます。

▶私が勉強した施術習得の順序

  1. 英国式リフレクソロジー

  2. タイ式足つぼ(棒使用)

  3. フェイシャルエステ(機械使用)

  4. 光脱毛、バストアップ等(機械使用。大体は機械取り扱いメーカーの講習がある)

  5. 韓国式足つぼ(オールハンド)

  6. リンパトリートメント(オールハンド)

  7. バリニーズトリートメント(オールハンド)

  8. ハーブボールトリートメント(ハーブボール使用)

  9. ホットストーントリートメント(ホットストーン使用)

  10. オーガニックフェイシャルエステ(オールハンド)

  11. ロミロミ(オールハンド)

  12. コルギ・小顔(オールハンド)

  13. マタニティートリートメント(オールハンド)

  14. オーガニックフェイシャルエステ(オールハンド・複数のマテリアル使用)

結構色々やってきたなぁ。と改めて思います。軽く車が買える位です。
基本的に「手技」メインで学ぶ所が多い様に感じますが、強いてマイナスPOINTを言うならば「衛生管理」について学ぶ所は少ない様に感じます。(機械を使ったエステの場合は衛生管理項目があったりしますが、美容専門学校程学びません)

▶どうやって「行う施術内容」を選ぶのか?

色々なスタイルがあるので、迷ってしまう、悩んでしまう…といった事は多いかと思います。(私の場合は、施術の違いへの興味がありすぎて、複数学んだという感じです)

①サロンを行う場所サイズから選ぶ

実際仕事として行うには、場所が必用ですよね。場所のサイズから選ぶ方法としては、ベッドが置けるか置けないか、器機が置けるか置けないかは重要です。

  • 4畳未満…リフレや足つぼ、オールハンドのフェイシャル

  • 4畳~6畳…幅広のベッドは狭くなってしまうので、ベッドに幅広さが必用になるバリニーズや、マタニティートリートメント、大き目の器機を使ったものは不向き

  • 6畳以上…ある程度何でもできる

※お客様のお着替えスペース、ホットキャビン、スチーマーなどが必用な場合は、そのスペースも考慮しないとならない。

②一人当たり施術できる時間(体力)から選ぶ

  • 30分未満…リフレや足つぼ、ボディの上半身だけ、下半身だけ等

  • 60分以上…殆どの事が可能。年齢や体力によって1日の施術できる人数が変わってくる。

※あくまで私の場合ですが、ボディトリートメント1日あたり…20代は120分5人(10時間連続)が限界でした。40歳の現在は120分3人(6時間連続)が限界です。

③必要経費から選ぶ

  • フェイシャル…クレンジング、パック、化粧水、クリーム等使うアイテムが多いので、必要経費が高いので、物販が無い場合良く考えないと。

  • フット…基本オイルだけ(膝上位までなら一人当たり5ml~10ml)なので必要経費が低い=メニュー価格が低額になる。
    ※私がフットから始めた理由は、場所が狭くて良いのと、初期費用にかかる必要経費が少ないのと、どこでも出来るから。

個人的ランキング▶体力や体幹を必用とする施術

第1位:マタニティトリートメント
シムス位時、斜めからの圧になる為、体軸、体幹が弱いと自分が身体を傷めてしまう。シムス位の状態まで動けなく、途中の横向きから動けない方もいるので、あらゆる角度からトリートメントできる体幹が必須。

第2位:ロミロミ
腰を落として、膝をまげ、腕での施術が多い為。腰と膝が弱い方は注意。身長がとても低い方と、ヘルニア持ちの人は工夫をするか、別な手技がオススメ。

第3位:バリニーズ
上からの圧が多く、施術リズムが早め。親指を使った指圧要素があるので、指の腱鞘炎注意。ベッドに乗り上げる施術がある場合は、体幹が必用。指関節や手の関節が弱い方は注意。

個人的ランキング▶体力が無くても比較的出来る!

第1位:ホットストーン(置き石)
置き石…温めたストーンを置いておくと、遠赤外線で温まる。もはや施術と言ってよいのか、わからないけども…(火傷と石の落下には注意が必用)
※ホットストーントリートメントの場合は別。あくまで、置くだけの置き石での場合。

第2位:リフレクソロジー
座って出来る。基本、副交感神経を優位にさせる施術なので、施術リズムもゆったり。指を酷使しないので、バネ指や手根を傷めにくい。

第3位:フェイシャル
基本高めの椅子に座って出来る。指を酷使しないの手を痛めにくい。身長が低い場合はデコルテまで行うのに、立ち上がる必用がある。

個人的ランキング▶実際〇〇だけでは仕事にならないけど、良くある資格

第1位:ハンドトリートメント
ハンドトリートメントだけの資格があるけれども、基本、ボディを勉強すれば”手”は入ってるので、ボディを習う予定があるのであれば不要。

第2位:イヤーリフレ
耳ですね。耳だけも資格あったりします。耳つぼとか。フェイシャルやヘッドに含まれる所もあります。

第3位:アロマ
持っていて損はないけれども、これだけでは(特に地方だと)仕事に結びつきにくく、施術によって使用する精油に偏りが出る為、施術者が特定の精油ばかり触ってしまうリスクを考えないといけない。
※例:リフレや足つぼ等は「むくみ」の方が一番多いので、ジュニパー、サイプレス等の鬱滞除去や浄化作用の精油を多く使用してしまう(施術者の1日の吸収量が多くなってしまう)

▶なるのは簡単。続けるのが難しい。

使用したい技術をチョイスして、技術をしっかり学んだら、ちょっとした勇気を出しさえすれば「なるのは簡単」です。しかし「続けるのが難しい」。実に9割が3年未満で閉店してしまうと言われています。

ではなぜ、続けるのが難しいのでしょう?

  1. ちょっとした勇気が出ないので、学んだけど「セラピストにならない」タイプ。失敗の不安の方が大きくなってしまい、折角勉強したのに、セラピストにならない。8割近くの方はココでストップするので、意外と多い原因。

  2. 勇気をだしてセラピストとしてデビューしたけれども「お客がつかない」のですぐ辞めてしまうタイプ。「顔は出したくない」「住所は出したくない」「電話番号は出したくない」「集客行為はしたくない」等。

  3. お金を頂く事に抵抗(お金のブロック)がありすぎて、「収入が仕事量の割りに少ない」タイプ。お支払い頂く事を、申し訳ないと思ってしまったり…。

  4. 過酷だった」という体力の問題。集客は出来たけれども、仕事を受けすぎてしまい、身体がおいつかなくなる。サロンに勤めても、長時間立ちっぱなし、なかなかトイレに行けない、ご飯時間が取れないという事も多いです。

  5. サロンに勤めたけれども「思った様な給料にならなかった」という賃金問題。セラピストは歩合制も多く、割合はサロンとの契約によってまちまちです。パート契約も、一人施術して〇〇円という事も。時給の場合も、タオルを選択したり、片づけたりなどの時間は勤務時間外になる事も多く、歩合やパートで働く時には、しっかり確認が必用かと思います。

  6. ずっと専業主婦で扶養だったり、会社員で源泉徴収を貰っていたので「確定申告に抵抗や不安」があり、辞めてしまうか、未申告にしてしまい罪悪感を持つタイプ。

  7. 宣伝経費を予算にいれていなく「収入よりも支出が上回ってしまう」タイプ。チラシ等の紙類を自分で作れなければ、デザイン料、入稿料、印刷代とつぎつぎ請求がきてしまう。HPも自分で作れなければ、何十万もかかってしまう等。※ホットペッパービューティー掲載料なども、費用がかかるのを知らない方もいるくらい。

  8. 「新規」だけを見つめて「リピート対策」をしないタイプ。サロン勤務経験が無いままスタートしてしまったタイプに多い気がする。次いつにしますか?という言葉が言えなかったり、長期間空いているお客様に連絡が出来ないなど。常に新規集客をしないといけない状況に疲弊してしまうタイプ。

私が知る中で、「身体を壊して辞めた」というのが1番に多いですし、私も経験があります。

次いで家族環境が変わったという、家庭の事情でしょうか。

特段スゴイのでは「セラピストが一人なのに4ベッド、エステ代理店契約を300万で行い、コスメも一部屋埋まるほど購入。サロン家賃10万、オープンの為の改装費100万、チラシも無し、HPもブログもSNSも無し、お客様は実母の友達4人だけ」という方がいました。オープンから半年で固定費が払えなくなり、家庭のお金に手を付けて、離婚と引越しをした方を見ました。

セラピストになるのは簡単。でも続けるのが難しい。だからこそ、失敗する可能性を出来る限り少なくする「努力」は必用だと思うんです。

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