母の日とマンリービーチ
2020年5月10日(月)
【Day 52】
母の日ということで、張り切っている次女と三女に6時半に起こされる。長女も珍しく7時に起き出してきて、おもむろにチャーハンを作り始めた。
母の日に、チャーハン……それも朝食に……
チャーハンを食べながら、お手紙の儀式も滞りなく済まされる。
三女。解読不能。
次女。優しいのう。
長女のザツさよ……( ;´Д`)
朝食後、アッコに何がしたいか問うと、マンリーに散歩に行きたいというので、今日もバスに揺られてビーチを目指す。
マンリーは我が家からバスで40分ほど東に位置するビーチで、一説によると、オーストラリアにおけるサーフィン発祥の地とも言われている。僕のプロフィールページのカバー写真もマンリービーチである。
乗り込んだ144番バスのドライバーは、前髪を眉毛の上で切りそろえ、サイドを刈り上げたロングヘアーの女性だった。
彼女は、乗り込む乗客全てに「ハイ、ハワユー」と声をかけ、降りる乗客全てに「ハバグダーイ、シーユーライター」と声をかける。三女がクシャミをすれば「ブレッシュー、サンキュー」と笑いかける。車椅子の乗客がいれば、「どこで降りるの?私が降りて手伝うから」と気遣う。
一方で、信号待ちの間にタッパーから掴み取ったピーナッツを豪快に食べる。対向車線で同じく信号待ちをしている同僚のドライバーと何やら奇妙なジェスチャーでコミュニケーションを取り、しまいには踊り出す。つまり、とても楽しそうに仕事をしているということだ。
こういうシーンに出会うと、こういうシーンに出会いたくてオーストラリアに来たんだよな、と思うのである。
このバスで終点まで走ったところが、マンリーとなる。
やはりここでも、もはや外出禁止とは名ばかりとなっていて、ビーチにはかなりの人手があった。サーファーも普通に大勢がラインナップで波待ちをしている。
今日はオフショア(岸から海へ向かって吹く風。海面をキレイに整えてくれるため、コンディションがよくなる)となるゆるい西風で、小波だけれどたまに腹から胸ぐらいのセットが入っていたから、海に入りたい気持ちは急上昇である。目の前で割れている波は、2ヵ月サーフィンから遠ざかっている身には最高のリハビリウェーブなのだ。
ちょっと前にニュースで聞いた「プロサーファー以外サーフィン禁止」というのは、特定のビーチに対してのみ当てはまる規則だったようで、基本的には「エクササイズ目的の外出」は推奨されている。したがって、マンリーでのサーフィンは立派なエクササイズとして成立するのだろう。
ただし、ビーチはクローズしており、そこでたむろすることは禁じられている。現に、僕たちがビーチと歩道を隔てる石垣に腰掛けて持参したサンドイッチを食べていると、警官が見回りに来て追い立てられた。
「ハワユドゥーイン?歩かなきゃダメだ。歩くか、エクササイズだけが許されてるんだ」
一応、声をかけるものの、あくまでも形式上、といった雰囲気である。そんな警官の態度が、この騒動の収束も間近なのではないかと感じさせる。
帰りのバスにサーフボードを抱えて1人で乗り込んできた女性サーファーを見て、来週あたりは、サーフボードを持って来ようと誓う。
「私たちはやることなくて警官から怒られるから、1人で行ってね」
…は、はい( ;´Д`)
夜は、そんなアッコに日頃の感謝を込めて、カルボナーラ(カーネーション型生ハム添え、次女ディレクション)を振る舞う。
ちなみに、このカルボナーラも、以前紹介したSIO鳥羽さんの公開しているレシピに基づいている。
鳥羽さんのレシピは、プロがそのメニューに対して捉えているイメージをトレースできるので、色々と目からウロコとなることが多い。
日本でもそろそろ緊急事態宣言が解除される兆しが出てきていると思うが、通常運転になると、これらのレシピにチャレンジする機会もなかなか得られなかったりするかもしれないので、今のうちにトライすることをオススメしたい。
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