ブルーイングは掃除が9割
2020年5月31日(日)
【Day 73】
「ブルーイングは掃除が9割」
これは以前、ブルーイング体験のワークショップで講師のブルワーが最初に教えてくれたことだ。
長女が一昨年の誕生日に買ってくれた愛読書でも同様のことが触れられている(オーストラリアに来て、いよいよこの本を実践的に読める時がやってきた)。
この格言の所以は、ブルーイングの工程にある。ビールとなる原料が触れるあらゆる道具、そしてビールの通り道すべてを、極度の潔癖症になったが如く、これでもかというほど殺菌しながら作業を進める必要があるからだ。そうしないと、雑菌のせいでビールの味が台無しになるのだ。それこそ水道の蛇口までをサニタイズする。
手練れのブルワーほど、どれだけヒゲ面で清潔感のないヒッピーのようだったとしても、見た目と違って清潔上手なのである。そう考えると、ブルワーって今の時代の気分にすごくマッチした職業であるとも言えるかもしれない。
今日僕が初めてチャレンジしたホームブルーイングは、モルト缶を使ったキットビールなので、手順自体は非常にシンプルである。
モルト缶を温める
発酵タンクにお湯を2リットル入れてボディブレンド(粉)を混ぜる
モルト缶を開けて中のシロップを混ぜる
水道水をタンクに23リットル注いで、お湯で煮出したホップを入れる
SG(初期比重)を測る
酵母を入れて混ぜる
タンクのフタを閉める。
書いてしまえば、これだけで仕込みは終了なのだ。あとは2週間ほど待てばビールになってくれるはずである。
しかし、作業を始める前にすべての道具を念入りに洗い、一工程ごとにサニタイザーを使うという行為には全く慣れていないので、そこに気を遣うのと、自宅のキッチンや道具をどう使えばスムーズに作業ができるかをまだ確立できていないために、全体的にかなりモタつく。もちろん、これは料理と一緒で、回数を重ねるごとに効率が上がっていくだろう。
タンクにタップを取り付ける際に締め込みが不十分だったせいで、「天使の分け前」のごとく、しばらくウォート(ビールになる前の液体)が漏れてしまうというアクシデントがあったが、何はともあれ初めてのバッチがなんとか発酵タンクに収まった。
オーストラリアは冬の入り口とはいえ、室温がそこまで低くはならず理想的な液温(説明書によると22〜25度)を保てそうなので、発酵が無事に進んでくれることを祈る。
そして、心配そうにビールを愛でる姿をアッコに激写される……(;´Д`A
Home brewing memo
Batch: 001
Date: 31/5/2020 Sun
Style: Pale Ale (Morgan’s kit beer)
Yeast: Saflager S-23
Hop: Citra (bittering), Citra(dry)
SG: 1041
備忘録: 6/2にDry hopping
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