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Netflixで見つけた最高の英語教材(オージーイングリッシュ限定)

2020年3月31日(火)

【Day 12】

オーストラリアに来る前、最大の心配事は子供たち(と僕の)英語だった(過去形じゃなくて、今もだけど)。

何しろ、経済的な事情で地元のパブリックスクール以外に選択肢はない。娘たちは三人とも、全く英語を喋れないままそこへ放り込まれる予定である。

いよいよオーストラリア行きが現実のものとなった時、このままではマズいと考え、長女と次女にはとりあえず週2回、英語のレッスンをつけた。その時点で出発まで2ヵ月をきっていたから、付け焼き刃もいいところだったが、それでも何もしないよりマシ、まずは英語に慣れろ、という感じだった。

そして、レッスン以外でも子供たちが自主的に英語に触れる方法として、Netflixのコンテンツの存在があった。

英語を習得した人たちの多くがNetflixのコンテンツを「最高の教材」と称している。コンテンツを楽しみながら、日本語字幕で意味も理解できるし、そのシチュエーションのセンテンスを英語字幕で確認し、繰り返し見ることでフレーズをそのまま脳内に焼き付けることもできる、というわけだ。確かに合理的である。

娘たちのレベルでは英語のセンテンスを英字幕で見ても理解できるわけないのだが、とりあえずやってみよう、ということで、観るべきコンテンツを探った。

オージーイングリッシュはアクセントや単語に独特のクセがあるから、オーストラリアのコンテンツが望ましい。かつ、同世代の子どもたちの会話が多く登場するものがいいだろうな……でもまあ、そんな都合のいいコンテンツが——

——あったのである。ピッタリすぎるコンテンツが。

「The InBESTigators」。邦題「ボクたちベスト探偵団」。

原題は、bestなinvestigators(捜査官)だから「inBESTigators」というダジャレになっている。微妙なセンスの邦題が示す通り、早い話がオーストラリア版「少年少女探偵団」だ。

しかも舞台は小学校で、主人公たちは小学校5年生と来ている。年代までバッチリハマっているではないか。これなら英語と同時にオーストラリアの一般的なスクールライフについても身近に体感できるに違いない。

と、いうわけで、子どもたちと一緒に僕も視聴したのだが……これが完全に自分にとってストライクだった。おそらく日本ではほとんど注目されていないコンテンツだが、隠れた超オススメ作品なので要チェックである。

その理由を以下にまとめていきたい。

英会話中級クラスのテキストとしてピッタリ

子どもたちの英語教材に、と思っていたが、中級クラスの英会話スキルを持っている人にとって、使われているフレーズなどがちょうどいい難易度となっていると思う。

犯罪ものなどと違って、専門用語や訳がわかないスラングなども出てこず、学校が舞台だけあって比較的ポライトなフレーズがほとんど。

主人公たちが「ビデオブログで後日事件をレポートする」というフォーマットで話が進行するため、決して会話が子供っぽいということもなく、むしろ大人が仕事やプレゼンでそのまま使えそうでさえある。

would've been とか could've doneとか might've beenとか、かつて文法で苦労したフレーズ(仮定法過去とか、仮定法過去完了だっけ?)も満載で、日常生活ではこんなにもたくさんそれを使うんだな、と改めて勉強になる。

スキマ時間での視聴にピッタリ

1エピソードが15分という短時間にまとめられていて(Netflixでは2話30分で1本)、僕はよく行き帰りの通勤電車内や、昼休みに視聴していた。

話自体も基本コメディで気楽だし、電車の中で人目を気にするようなシーンも全くない安心感がある(同じNetflix作品でも「ブラックミラー」とか「全裸監督」は人目が気になりまくりだった。面白かったけど)。

キャラクターが魅力的

主人公となる4人のキャラが、とにかくわかりやすくていい。そしてもちろんそれぞれ魅力的で、ドラマに必要不可欠な味付けをしている。

エズラ

主役メンバーの中心は、アジア系のエズラ。シーズン1の第1話は彼のモノローグから始まる。いわゆるステレオタイプな主人公っぽくはなく、回を重ねるごとに彼の醸し出す不思議な魅力にハマっていく感じがある。

モーディ

毎回事件を解決するキーパーソンはモーディ。素直で聡明でキュートなキャラであり、娘にはこんな風に育ってほしいと思ってしまう(長女と次女はもう難しそうだから、三女に期待)。“魔女宅”の実写版を作るならキキは絶対この子!

エイヴァ

今どきのオージー女子ってこんな感じなんだろうなと思わせるエイヴァ。hereを「ヒヤ」と言う、オージーアクセントが強め(というか、僕の中のオージーの喋り方のイメージにピッタリはまる感じ)。おそらく演じている本人もこんな感じのキャラと見えて、4人の中で最もインスタアカウントがアクティブである。

カイル

スポーツ少年のカイルは完全にボケ役。このドラマがいちいち面白いのは彼のおかげである。ボケ自体はコメディとしては弱めで微笑ましいものばかりだが、英語教材と考えるとこれぐらいがちょうどいい。

オーストラリアの学校に子どもを送り込む予定の親必見(ターゲット狭)

カイルのボケだけでなく、探偵ものだというのに、ハッキリ言って謎解き部分もかなりユルく、種明かしの前にソッコーで犯人が判ってしまうのだが、このドラマにおいてそこは全然重要ではない。

オーストラリアの学校へ子どもを送り込もうとしている自分にとって、楽しく観られる英語教材、それが全てだ。

娘たちはまだ学校に通っていないけれど、このドラマを観ていると、先生たちの愉快なキャラも含めて「これならオーストラリアの学校でも大丈夫なんじゃないか」と思わせてくれるポジティブな雰囲気に溢れているのである。

もちろん、あくまでもドラマなのだが、きっとオーストラリアのポジティブバイブスはリアルな世界でもこんな感じなんだと思いたいし、実際こちらで働き始めたアッコはそうだと言っている。

こんなにお気に入りになったのに……

スマホではオフラインでも観られるようにDLして、渡航後も繰り返し見るぞと意気込んでいたのに、オーストラリアでは放映権の問題でNetflixでは観られないという落とし穴が待っていた。

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「ABC ME」というテレビ局がライセンスを持っていて、今はまだシーズン2までの放映が終了したばかり。シーズン3があればこちらでも観られるが、今は未定のようで、僕には視聴する術がないという状況であるが……

別にオーストラリアの学校に子どもを送り込む予定がなくても十分に楽しめるので、外出自粛中「重たい話題に疲れたな」と感じたら、お気楽にNetflixで“Binge watching”してみてほしい。


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