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<本日のビール>Dainton Brewery Blood Orange NEIPA

シドニーは9月に入って急激に気温が上がり始めた。冬が終わり、春はほとんどなく、10月からはサマータイムに突入である。

気候が変わったせいか、無性にジューシーなビールが飲みたいと感じて、ボトルショップで見つけてきたのが、今日紹介するDainton BreweryBlood Orange NEIPAだ。

Dainton Brewery Blood Orange NEIPA

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ABV 6.0%
IBU 29

NEIPAとは、New England IPAの略称で、スタイルとしては比較的最近編み出されたもの。数年前劇的なブームになったのだが、実は僕は今まで一度も飲んだことがなかった。

同じアメリカ発祥のスタイルでも、強い苦味が特徴のウェストコーストIPAに対して、NEIPAは苦味は控えめ、滑らかなマウスフィールと、フルーティでジューシーな甘さ、そして超華やかなホップの香りが特徴になっている——と聞いて、ちょうど気温が上がってきたこの季節にピッタリなんじゃないかと味を想像していたら、どうしても飲みたくなったのだ。

Daintonはシドニーではなくメルボルンのブルワリーらしいが、立ち寄ったボトルショップにNEIPAは他に見当たらなかったため、これ一択である。

これは、今のところ自分的ベストビア

別名で「HAZY IPA」みたいな呼ばれ方をしたりもする通り、グラスに注ぐと、ビールが霞みがかったように濁っているのが見た目の特徴だ。

このNEIPA、ブラッドオレンジと冠されている通り、立ち昇る甘く華やかな香りは完璧にオレンジのそれがメインとなり、その他トロピカルフルーツ系のホップアロマと絶妙に絡み合う。

そして、味はまさに想像していた通り。上に書いたNEIPAの特徴がそのまま口の中に広がる。本物のブラッドオレンジジュースが使われているらしく、これまで飲んだどのビールよりもジューシーだ。

かと言って甘すぎるわけではなく、ドライでリフレッシングな喉越しとのバランスも最高で、いくらでも飲んでいられる(6.0%だから、飲み続けるとキケンだけど)。

ハッキリ言って超好み。と言うだけでなく、今までで一番好きなビールに出会ってしまった感じだ。

世間的には、猫も杓子も「NEIPAだ、Hazyだ」と騒ぐブームはもう飽きた、みたいな風潮がある印象を受ける(こちらで聞いている「BrewsNews」のポッドキャストでそんなこと言ってた)が、僕は遅ればせながら出会ってしまったので、今はとにかく毎日飲みたい気分である。

“ビール狂”と呼ばれる男、Dainton

他のNEIPAもこんなに美味いんだろうか。飲み比べてみないとNEIPAと言うスタイルが全部僕の好みなのか、それともDaintonのブラッドオレンジNEIPAが最高なのか判断できかねるが、おそらく後者なんじゃないかと思う。

彼らのサイトをみてみると、アウォードウィニングなビールがたくさんあるし、とにかく実験的なビールを作りまくっていて、年間で作ったビールの種類数の記録も持っているらしい。

何しろファウンダーのDaintonは「Madman」と呼ばれている。元々はホームブルワーだったが、ビール好きが高じて「ビール狂」になった、といった感じに違いない。

そんな男が醸したNEIPAだから、ここまで美味いのだろうと思う。

おそらく本物のブラッドオレンジジュースとライ麦を使用している、というところも、彼らのNEIPAのユニークネスなんじゃなかろうか。

Dainton、要チェックだな。他のビールも色々飲んでみようと思うけど、NEIPAがあったらそっちを買い続けてしまいそうな勢いで好きになってしまった……



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