見出し画像

5年半


2024年2月23日(金)
この日、
生まれてから約5年半ずっと伸ばし続けた娘の髪を
はじめて切った。

伸ばし続けた髪はお尻の位置まで伸びていた。

はぁ~感慨深いなぁ

娘が生まれてから、ずっと思っていた事。

"ファーストカットは何か形にして残したい"

ずっとどのようにして残すか考えてた。
はじめは筆にしようと思ってて
だけど、いつからか"筆ではない"と思うようになってた。
その間、漠然と髪を伸ばし続けた。
次第に長くなる髪を見ていたら
尚更、簡単に切ってしまうのは勿体ないと思うようになった。

ある時期に”ヘアドネーション”という単語をよく目にするようになって、
私は”これだ!”と思った。
切って捨てるより、筆にして使うか分からないまましまっておくより、
手元には残らないけど、誰かが使ってくれるのが一番良いのではないかと思った。
寄付するには最低でも31cmの長さが必要で
伸ばし続けて3年ほど経っていたけど、それでもまだ長さは足りなかった。
これはかなり時間がかかりそうだなと思ってたら、
気づいたらそこから2年ほどが経っていた。

やっと寄付できる長さまで伸びて、娘に髪を切る事を伝えた。
だけど娘は"切りたくない"と言った。
なんと…!想定外だった。
絡まって痛いと言ってたし、トイレ行くたびに髪を前に持ってくるのも大変そうだなと思ってたけど、本人は気に入ってるんだな〜
私は切るのを先送りにした。

ん〜どうしたら切る気になるのか…
考えた結果。
ひたすらに可愛いと言いまくる事にした。
"髪が短い〇〇ちゃんもきっと可愛いと思うなぁ〜"
"長いのも可愛いけどちょっとイメチェンしてみない?"
"みんなびっくりすると思う、みんな可愛い〜って言うかもよ?☺︎"
これを続けてみた。
そのおかげか娘は切る事に乗り気になった。
よっしゃ〜よかったぁ!

美容室に行く前に切った髪をどうするのかを話してみた。
なんだか娘の顔は浮かない表情をしていた。
あれ、雲行きが怪しい。
美容室へ着いた瞬間。
娘は"切りたくない"と言い出した。
オーマイゴット

その日、私たちは美容室を後にした。

はあ〜〜

また、振り出しに戻ってしまった。
どうして切りたくなくなったのか聞いてみても
"イヤなの!切りたくない!"しか返ってこず
この日は髪の話をするのをやめた。

難しいなぁ〜
自分の髪を誰かが使うっていうのに納得がいってないのか?
そもそも、まだ本心は長い髪のままでいたいのか?
無理に髪を切ることはしたくないので、
また、可愛いと言いまくる事と今度はちゃんと寄付について深く話す事にした。

それから2ヶ月経ち、
また、美容室に行こうと伝えてみた。
そしたら、すんなり快諾。
だが、まだ油断してはならない。

だけどこの時の娘はすごく切る気満々ですごく楽しみにしていた。
保育園でも先生や友達に髪を切る事を言い回っていた笑
先生のリアクションがすごい良くて娘はなんだか恥ずかしそうにしていた。
これで尚更切る気になった娘。(先生ナイスっ!)

美容室当日。
イスに座り鏡と向かい合う自分を見て恥ずかしそうに照れたように笑っていた。
髪にハサミを入れた瞬間、"わぁ〜!"
その目は輝いて見えた。

髪を切り終わり、髪の短い自分の姿を見た娘はすごく喜んでいた。
"ふっふーい!短〜い!"と言いながらずっと鏡の中の自分を見ていた。
担当してくれた美容師やアシスタントの方達に可愛いと言われまくりテンションぶち上がった娘は家に帰った後も鏡とお友達になっていた。
よかった…私はホッとした。
寄付する事についてちゃんと理解してるかは分からないけど本人が喜んでるのが1番だね。

髪にハサミが入れられる瞬間、私は娘が生まれた日から今日までを少し振り返っていた。
はじめは産毛のような毛で、すぐ抜けそうだなって思ってた。
案の定ずっと仰向けに寝てるから後頭部の毛が抜け、そこだけハゲていたなぁ
成長するにつれてしっかりした毛が生えてきて人間すげぇなって思ったりしたな。
長い髪をアレンジするのはとても楽しかったな。
編み込んだり、お団子にしたり、ハートにしてみたり。
気づいたら私のヘアアレンジ力は向上していた。棚ぼただ!
シャンプーやドライヤーは大変だったけど楽しかったな。


早く保育園の先生や友達に見せたくて娘は保育園に行きたがっている。珍しい。
みんなびっくりするね。
いっぱい可愛いって言ってもらえると良いね。
その日がとても素敵な1日になりますように。

娘のファーストカットは
ヘアドネーションという私の手元には残らない形にはなってしまったけど娘の髪が誰かの為になり、誰かの喜びに変わるならそれもそれで良いね。


私もヘアドネーションの為に髪を伸ばしはじめた。
でも、自分の髪が鬱陶しくて今にも断念しそうです。
だけど、
頑張って伸ばしていきたいと思っております。(仮)


END



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?