見出し画像

「とろり天使のわらびもち」は次の「タピオカドリンク」?

愛聴しているポッドキャスト「日経トレンディ&クロストレンド」で紹介されていた「とろり天使のわらびもち」。

そもそも和菓子好きということもあり、気になったもので、私なりにヒットのポイントを分析してみました。

とろり天使のわらびもちとは

とろり天使のわらびもちは、大阪市に本店を構えるわらびもち専門店。
生わらび粉を使用したとろとろの食感が特徴で、さまざまなトッピングやフレーバーが楽しめるということで、食べログの口コミでも高評価を得ており、人気のスイーツとなっています。

伝統ある和菓子を若者向けにアレンジ

とろり天使のわらびもち成功のひとつは、伝統ある和菓子を若者向けにアレンジしたこと。
わらびもちは日本で昔から親しまれてきたお菓子ですが、そのままでは若い世代には古臭く感じられます。
そこで、とろり天使のわらびもちでは、色や形、味やトッピングなどを工夫して、見た目や味覚に変化をつけました。
例えば、以下のような商品です。

  • ハート型のわらびもち

  • チョコレートやマンゴーなどのフルーツソース

  • チーズやクリームチーズなどのチーズ系トッピング

  • わらびもちドリンク

これらの商品は、SNS映えするだけでなく、若者の好みに合った味や食感を提供しています。

ご当地アレンジ

とろり天使のわらびもちは、全国各地でご当地アレンジしています。
これは、地域の特産品や名物をトッピングにしたり、地元の人気店とコラボしたりすることで、地域密着型のブランドイメージを作る戦略。
例えば、以下のような商品があります。

  • 北海道「白い恋人わらびもち」

  • 青森「りんごわらびもち」「津軽海峡わらびもち」

  • 鳥取限定「砂丘わらびもち」「梨わらびもち」

  • 岡山限定「桃わらびもち」「きびだんごわらびもち」

私の地元、熊本市の店舗では「紅シルク」の飲むわらびもちがあります。

これらの商品は、地元民はもちろん、観光客にも人気となっています。 また、季節限定や数量限定などで販売することで、希少感や独占感を高め再来店にもつながりますね。

2世代消費=親は今までの「わらび餅」子どもは「わらびもちドリンク」

とろり天使のわらびもちは、若者だけでなく、親世代にも支持されています。
これは、「わらび餅」というキーワードに親しみや懐かしさを感じるから。
しかし、親世代が好む商品は、子ども世代とは異なります。
そこで、とろり天使では、「わらび餅」と「わらびもちドリンク」という2つの商品ラインナップを用意しています。
「わらび餅」は、伝統的な黒蜜きな粉や抹茶きな粉などのシンプルな味付けで、「わらびもちドリンク」は、カラフルで甘いソースやトッピングで楽しめるようにしています。
これにより、「親は今までの『わらび餅』子どもは『わらびもちドリンク』」という2世代消費を実現しています。

neo和菓子のトレンドがくるのか?

このように「とろり天使のわらびもち」は、伝統ある和菓子を若者向けにアレンジすることでSNS映えを狙い、ご当地アレンジで話題を集め、さらに2世代消費で幅広い層に支持されているヒット商品になっています。
しかし、「タピオカドリンク」と同じようにブームが去ってしまう可能性があります。
そのため、「とろり天使」は今後も新しい商品開発やマーケティング施策を続けていく必要がありそうですね。
一方で、日経トレンディ&クロストレンドで定義していた「neo和菓子(新しい和菓子)」というカテゴリーは、今後も成長する可能性があります。
日本人に馴染み深い和菓子をベースにしながら、時代やニーズに合わせて進化させることで、新たな価値を提供できます。
これから年末に向けてneo和菓子のトレンドがくるかもしれませんね。

(さいごに)微妙な出店場所

この「とろり天使のわらびもち」は、私の住む熊本市内にもテイクアウト専門が2店舗あるのですが、どとらも中心市街ではなく微妙な住宅地。
フランチャイズとのことですが、出店戦略も気になるところです。
こちらも機会があれば調べてみたいと思いました。
そういえば、noteで以前「飲むわらびもち」を紹介していました。

私の和菓子好きが分かってしまいますね(笑)。

よければサポートをお願いします。 サポート内容はこれからのクリエイティブ活動に役立てます。 よろしくお願いします。