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若さって、それ自体が資産になる価値だ

これから何の話をするのか、といいますと。
いわゆる「iDeCo」「投資信託」「インデックスファンド」のお話しです。
創作活動を主とする私が、なぜこんな話をするのか。
創作活動をライフワークとして生きていくためには、カネをいかに増やしていくか。この現実問題に直面したからです。

この半年ほど、一所懸命に金融のことを学んでいます。
時間を資産に変える方法として、これを20年前に知っておきたかった。
20年前の私に向けて、書き記しておきたい。
これは、社会人なりたての20代の方々にも有益な情報になるでしょう。

例によって、忙しい方は目次だけ斜め読み、興味がある項目があったら開いてみてください。


新社会人のわたしへ

ごきげんよう。
奨学金の返済もあって、お金に余裕がなかった、新社会人のわたし。
でも、あなたには、私よりも20年もの若さがあります。これデカい。
それを資産に変える方法を教えるから、やっておくと後がラクです。

企業型確定拠出年金(DC)の運用銘柄を外国株式に変えよう

数年後、退職金の一部を企業型確定拠出年金に切り替える、という話を聞くと思います。私は全然興味なかったけど。
会社が芙蓉グループだったから、みずほ銀行で運用させられます。
デフォルト設定の運用銘柄は「みずほDC定期預金(1年)」です。
これ、ほとんど儲けが出ないので、すごく無駄。
すっごく無駄だから!(大事なことなので2度)
今すぐ、先進国株式か、全世界株式に変えることをお勧めします。

外国株式でS&P500が選べるならそれ一択、選べないなら全世界株式で

残念ながら、みずほ銀行の確定拠出年金(DCやiDeCo)では、銘柄にS&P500(米国株式)がありません。はっきり言ってカスです。
でも、弊社にいる間はしょうがない。あるものを使いましょう。

みずほで選べるおすすめ銘柄は「フィデリティ・グローバル・ファンド」。値動きが激しいのが特徴です。これを専門用語で「ボラティリティが高い」といいます。
リーマン・ショックで大きく値下がりします。基準価額が15,000円→6,000円とかになります。最初に積み立てた分の価値が2/5になります。
価値が下がったからとあわてることはありません。そのままにしておきましょう。むしろ、価値が2/5まで安くなったぶん、毎月2.5倍の口数を会社が積み立ててくれます。銘柄の価値が下がることは、同じ金額でより多くの口数を買えることです。詳しくは「ドルコスト平均法」でググってください。

おさらいです。確定拠出年金の銘柄を「みずほDC定期預金(1年)」100%から「フィデリティ・グローバル・ファンド」100%に変更する。それだけやって、あとは放置でおk。

リーマン後6,000円だった基準価額は20年後、40,000円とかになってます。会社が積み立ててくれた掛金は、少なく見積もって7倍以上になってます。「ドルコスト平均法」「福利効果」のおかげで、もっと大きいはず。評価額は1,000万円を軽く超えてるんじゃないでしょうか。
私はずっと「みずほDC定期預金(1年)」だったので、会社が積み立てた120万円そのまんまでした。ホントやり直したい。

転職した10年前のわたしへ

次の会社には、企業型確定拠出年金(DC)がありません。
そうすると、個人型確定拠出年金(iDeCo)に移管します。

DCからiDeCoに移管するとき「加入者」になっておこう

ここで、掛金を払う「加入者」になるか、払わない「運用指図者」になるかを選びます。
「加入者」になって、掛金を払った方が良いです。払った掛金が全額所得控除されるので、所得税や住民税といった税金が減ります。
iDeCo掛金の最低額は月額5,000円なので、奨学金を完済するまでは、それでいいと思います。奨学金を完済したら月の固定費が減るので、掛金を増やすか、「つみたてNISA」などの投資信託を始めると良いでしょう。
※ただし、10年前につみたてNISA(2018年1月~2023年末)はありません

「つみたてNISAでインデックス型ファンド」に投資しよう

インデックス型ファンドとは、日本の「TOPIX」や米国の「S&P500」などの株価指数と同じ値動きを目指して運用される投資信託のこと。
ファンドの取り扱う銘柄が広く分散されているので、それ1本だけでもリスクヘッジが利いていて、リスク対策しているのがメリットです。

いろんな投資信託がありますが、運用成績が良好純資産総額が大きい鉄板銘柄はこの辺り。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

  • たわらノーロード 先進国株式

eMAXIS Slim シリーズは全般的に信託報酬(ファンドの運用コスト)が低く抑えられているのでおススメ。
米国一択でいくなら、S&P500。
米国以外の先進国にも分散したいなら、たわらノーロード 先進国株式。
新興国含めた全世界に分散したいなら、オール・カントリー。
ぜんぶ、つみたてNISAに対応しています。
つみたてNISAで「積立」した株式は、他の株式とは別の口座(積立NISA口座)で管理されます。この中での運用益はすべて非課税です。

「つみたてNISA」を買ったつもりが、実は「つみたてNISAじゃなかった」!?

お金に余裕のある時、↑の銘柄をドカッと買って、年間40万円を目指せばいい、と思っていませんか。
ちっちっち! それ、つみたてNISAじゃないんです。
つみたてNISAは「積立」でしか使えません。普通に銘柄を買ったら、特定口座や普通口座で管理され、課税対象になっちゃいます。アバーッ!
毎月一定額を「積立」する設定をすることで、はじめて「積立NISA口座」が選べるようになっているんです。

確定拠出年金(DC、iDeCo)とつみたてNISAの違い

あれ? 毎月一定額を積み立てるって、DCやiDeCoに似ていますよね。
はい。運用の考え方は似ています。「ドルコスト平均法」というやつです。運用益が非課税である点も共通しています。違いはなんでしょうか?

  • DCやiDeCoは「60歳になるまで引き出すことができない」制限がつくが、掛金全額が所得控除対象。節税効果が大きく、より確実に老後資金を形成できる

  • つみたてNISAは「所得控除対象にならない」が、いつでも引き出せる。お金が必要になった時、いつでも現金化できる

つみたてNISAが2023年で終了するよね。2023年のうちにはじめるメリットあるの?

あります。生涯で使える枠が1840万円になるからです。
2023年のつみたてNISA枠は最大40万円です。
2024年以降の新NISAでのつみ立て投資枠は一生涯、最大1800万円です。
この二つは「別々の枠」です。
2023年のつみたてNISA枠は、2023年に積み立てたぶんしか使えない、プレミアムな枠だからです。

増額月設定をすれば、残り半年で40万円使いきれる

では、2023年7月からつみたてNISAを始めるとしましょう。
年間40万円なので、毎月33,333円がつみたてNISAの設定上限額です。
でも、これだと33,333[円]×6[カ月]=20万円にしかなりません。
40万円使いきれないじゃん……orz

だけど、つみたてNISAの毎月積み立てでは、「増額月」が設定できる場合があります。
私は松井証券を使っていますが、年2回の「増額月」と「増額金額」が設定できます。年2回のボーナス支給を念頭に置いたしくみでしょう。
年2回の増額月にそれぞれ10万円を設定すれば、40万円を使い切れます。

なんでこんな話をしたのか?

好きな暮らしをするためには、それ相応の金銭が必要だからです。
SkebやSKIMAでコミッションを依頼したり、監修を依頼したりするにも、カネがかかります。
そして、私たちはプロのトレーダーではありません。常に株式のチャートを見ていられるわけではない。
しかし、インデックス型ファンドへ長期の投資を続けることで、大多数のトレーダーを上回る利益を得られることがわかっています。

S&P500で10年以上の長期で積み立て(インデックス投資)をした結果、他の9割の銘柄を上回る運用成績を発揮した、という話を聞きます。
実際に保有銘柄を比較してみた記事があるので、貼っておきます。

インデックス投資は「時間」を「資産」に変えられる

この記事のタイトル回収です。
「若さって、それ自体が資産になる価値だ」と書きました。
インデックス投資を若い時期からはじめることで、10年後、20年後の資産はとても大きくなっていきます。業績の悪い企業は株価指数(インデックス)から外れていくので、株価指数に近い運用を目指すファンドは長期的に見れば右肩上がりになるんです。
確定拠出年金は60歳まで引き出せませんが、つみたてNISAならいつでも引き出すことが可能です。

資産があれば、それだけ人生の選択肢と質が上がる

これを極端まで突き詰めると、いわゆる「FIRE」が可能です。FIREとはいかなくても、より自由に使える資産が増えるのではないでしょうか。
自由に使えるカネが増えることは、それだけ人生の選択肢を広げ、人生の質、いわゆるQoLを高めることにもつながります。

これを20年前に知っていれば、私の人生はもっと開けていたかもしれない。
しかし、時間とは不可逆的かつ有限なリソースです。
だけど、今からでも遅くないと、一所懸命に金融のことを学んでいます。
リスキリングというやつですね。

この記事が、私より10年、20年若く生まれた人たちの人生を開く一助となることを願っています。

2023年7月16日 有馬 美樹

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