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なんで!? 疑問から生まれた学問。

入ったこともない個人経営の小さな本屋さん。

そこでたまたま買ったことのない雑誌を購入しました。

その日、私はなぜそのお店に、惹かれたのか?

そして、

その雑誌を購入したのか?

これは心理学や行動科学と言う学問で説明できるのかもしれません。

タイトルにある"疑問" から生まれた、全ての学問の根本と言われていのが

         哲学 = philosophia

心理学や行動科学はそういった哲学にルーツがあります。

古代ギリシャ語で philo は"愛する"、sophiaは"知"、を意味しているので

哲学とは "知を愛すること" なのです。

人間の好奇心から生まれる、何かを知りたいということは哲学なのです。

日常のあらゆる現象を不思議に思い、

その原因がなんなのかを求めることから哲学が生まれたのだそうです。

古くから自然現象は神が起こしていることだと思われていました。

雷が落ちるのは "全能の神 ゼウス" のせいだ。

という風に。

この神話的な説明をミュトス。

そして紀元前6世紀のはじめ頃に

このミュトスに満足出来ない人々があらわれ始め

彼らはその自然現象を合理的に説明しようと試みました。

この合理的な説明のことをロゴスといいます。

雷が落ちるのを見て、神の思し召しだと考えるのではなく

なぜこの現象が起こるのだろう?

何か原因があるのではないかと思う人々。

知を愛する営みにより哲学は生まれたのです。

哲学は、何かについての学問というのではなく

すべての学問を含む "知" としてはじまりました。

学問領域は限定されていません。

ですから学問の最高位である博士はすべてPh.D

つまりDoctor of Philosophy、みな哲学博士なのです。

最古の哲学者であるタレスは万物の根源は水であると唱えました。

現代の科学からしたらその考えは正しくありません。

万物は原子でできているからです。

なんか中学校の理科の授業で習いましたよね。

すい、へー、りー、ベー、僕のふね、って。

あれです。

タレスの考えの根拠は観察から

万物の根底にある普遍的で本質的なものを求めて

それが水であると考えたのです。

人間も動植物も水がないと生きていけない。

水は気体、液体、個体の全てに姿を変えることができる。

そして大地は海に浮かび、支えられている。

ただ漠然と眺めているだけでは気づけない、

様々な現象の根底にある本質に理性でせまった人物なのです。

彼のこの "観察にもとづく推論" は、

現代科学の基本となる手法となりました。

遠い昔、

タレスは本質を求めて、考え続けていたのでしょうね。

そして現代、

我々は忙しい日々、変哲のない日々で

驚きや、気づきが少なくなっているのかもしれません。

知を愛することから少し遠ざかっている方は

 "旅" にでましょう。

え?

突然のこの流れなに?

急にどうしたの?旅って?

お金も時間もないし。

コロナだから旅行なんて行けないし。

そうじゃありません。

この "旅" こそが皆さんが簡単に哲学という学問を

スタートさせる方法なんです。

哲学者のほとんどが旅を愛し、放浪していたことは偶然ではないでしょう。

見たことも、聞いたこともない人々の考え方に出会うこと

それすなわち

驚き and  気づき

これらは思考を開くことに直結する大切な経験なんです。

冒頭で説明した本屋さんの話を覚えてますか?

そこでたまたま購入した雑誌の特集が

"哲学" でした。

家を出ていつもはあまり行かない路地裏に

僕はその日、旅に出たんです。

すると"哲学" を特集している雑誌に、またまた出会うことが出来ました。

こんなところに本屋さんがあって、

書店の一番目立つ所にその雑誌が置いてありました。

まさに驚きと気づき。

20世紀に入り、

哲学は役立たずな学問と言われることが多くなったそうです。

ですが今こそ目先の最先端の情報をつまみ取るのではなく

根本や本質を学び、知ることが大切なのではないでしょうか?

それによりその先端をより鋭く尖らせることができる。

"哲学"

あなたとの出会いは自分に多くの学びを与えてくれました。

ありがとう。

これからも驚きや気づきを大切に。

そして旅をしよう。

では。



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