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認知のゆがみがなぜいけないのか?
認知のゆがみがなぜいけないのかと申しますと、物事をどう認知するかで、生み出される感情が変わってくるからです。
もっとも私たちの気分や行動に作用するのが感情です。
感情を変えることで、行動を変えて、行動が変われば、日々の仕事や取り組むべきタスク、さらにはそれらが積み重なる人生が変わっていくのです。
ただ、感情を変えるというのはなかなか難しいところがあります。
たとえば、自分がやりたくない仕事をしているときに「楽しい」と思うことはできません。
何かに腹を立てているときに、「うれしい」気持ちに切り替えることもできません。
感情自体が結構「頑固」なところがあり、こうだと決めたらそれを正しいと認識してしまいます。
認知に働きかける良い点は、その感情の出所に作用するとこにあります。
大事なポイントは
「感情は事実ではない」
ということです。
感情はあなたの思考によって生み出されているものでしかありません。
不快な感情を自分や他人に対して抱くときにその感情を問いかけてみる。ここから認知に対する視点が出てきます。
「この感情は正しいのか?」と自分に問いかけることは、自分の認知を疑うことであり、一見して否定しているような気持ちにもなります。
しかし、認知がゆがんだままであれば自分も他人も否定する思考が続きます。
認知のゆがみを正すためにはこの問いは避けられません。しかし否定された気持ちになるのは最初だけです。
認知のゆがみに気づいて、「もしかしたらこういうとらえ方もできるかもしれない」と考えが変わる経験をすると、頑なな感情がゆるみ、自分に問いかけることが楽しくなっていきます。
なぜなら、認知が変わりそこでもたらされる感情が快なものになることで、人間関係、自分の自信、仕事のやり方やふるまいなどが変わってくるからです。
縛られた思考から解放されていくにつれて、認知のゆがみは弱くなり、やがてネガティブな状態を味わう機会がすくなくなります。
カウンセリングをしている中で、こちらが特にコメントしなくても、クライエントさん自身が、認知のゆがみを自覚されるシーンがあります。
その時に、感情軸から抜け出しているんだと考えております。これが繰り返されていくことで、感情に振り回された生き方を脱することができるようになります。
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