親子でプレバト!!86
母が創作。息子が添削。
親子で俳句教室の第八十六弾。
近所のお豆腐屋さんが閉店しました。
私は今の家に引っ越して1年。たまに寄らせていただくだけでしたが、おそらく長らく愛されてきたお豆腐屋さん。訪れる度に、そんなご様子が伺えました。
ご高齢のご夫婦と共に息子さんが後を継いでやっておられました。
素晴らしいお人柄が全身から滲み出ているようなご夫婦でした。
お客さんをお待たせしないようにでしょうか。部屋の戸は冬でも常に空いており、店先に立つとすぐ、お母様(70代後半くらいでしょうか)がさっと出てきてくださるのでした。『えっ?常に待機している?」と驚いたものでした。
すごい人は市井にいる
そんな思いを強く感じたのも、このご夫婦でした。
そんなお店も、息子さんお一人で続けるのは困難なのでしょうか。
残念ながら、3月31日をもって閉店の旨の張り紙が貼られていました。
寂しい…。長らく常連だった方はきっと、もっと寂しさを感じていらっしゃることと思います。
手作りの穴のボコボコ空いた(でもそこに味が染みるんです)、ちょっと柔らかめのお豆腐がとても美味しかったです。何といっても、そのご夫婦と一生懸命作っておられる息子さんのお顔が思い浮かぶんです。
物はその物だけではない
と感じさせられたのも、このお豆腐屋さんでした。
そこで一句。
閉店を告げる貼紙朧月
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