マガジンのカバー画像

詩とか歌とか

4
殴り書き。思考の整理。
運営しているクリエイター

記事一覧

雨の日のひとりごと

雨の日のひとりごと

雨の日に滴る草木や花々へ「寒そうだね」と声かけたなら

雨の日に、滴る草木や花々へ「寒そうだね」と声をかけることができたら。

そんなことが出来たなら、きっとわたしは、この先うまくやっていけそうな気がします。

「寒そうだね」と言われて傘を向けられた側は、もしかしたら滴りたかったかもしれません。

それを誰かはきっと「エゴ」と呼ぶかもしれませんが、大事なのは、何か物事あるいは人に、目を鼻を耳を向け

もっとみる
自由時 Nr.03

自由時 Nr.03

ヴェネツィアのねこ

ぴんと猫耳アンテナ張って
陽気な人間、ここは安全

足音ぱかぱか、今日もソフィアはやって来る
三つ星ランチ、おさかなミンチ

こがね色の髪をなびかせ
オリーヴは潮風にゆれる

今日もアドリア海はユートピア

自由詩 Nr.02

自由詩 Nr.02

アルプ湖のビーチにひとりの少女
子連れアヒルはみなもをすいすい
木陰のわたしに少女は微笑む

幾つもの奇跡をかさねた
あなたとの星霜

ふわふわ
きらきら
もやもや

寝床から落っこちた脱皮くつ下に
求められてもいないごめんねを添えて
少女と名付けたその花に
今日もやるせない水やりと放心

おはようわたしの東のエデン

自由詩 Nr.01

自由詩 Nr.01

こんにゃくゼリーを甘噛みしたような世界におはよう

昨夜の飲みかけ珈琲に戦力外通告を出して
見慣れた街並みに望みを求める朝さんぽ
わたしは黎明

半年使ったペンシルにさよなら退屈の鎮魂歌
祖母のラヂオにノイズ亡き羨望のまなざし
わたしは黎明

賞味期限切れのこんにゃくゼリー
ふにゃふにゃな毎日