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意外性

 想定外の部分で「意外だね」と言われることが多い。
 小説を読むのは好きだが有名作はあまり読んでいないことだったり、生粋の兵庫県民なことだったり、詳しくないがお笑いが好きなことだったり、BL作品を読むことだったり、人見知りで陰キャなことだったり、インドア派で運動音痴なことだったり、血液型がB型なことだったり、語彙力がなさすぎてひとを褒められないことだったり。知り合って二年も経つと私「有澤おから」のことがなんとなくわかってくるのだと思う。いつもそれぐらいのタイミングで「えっ!?そうなの?意外!」と言われる。
 逆に「あぁ〜わかる〜!」と返ってくるのは、今やもはや死語かもしれない「サブカル女子」が好きそうなものをあげた時だ。下北沢にいそう。ヴィレッジヴァンガードの店員やってそう。とも言われる。残念ながら下北沢に行ったことはないし、ヴィレッジヴァンガードの店員の経験もない。
 そう考えるとみんなは私のことをどう思っているんだ。「サブカル女子」という共通項はあるが、別にインディーズバンドどころか音楽に詳しくないし、変なTシャツやリュックも持っていない。カメラも最近はほとんど触っていない。もしや私が思うサブカル女子って古すぎるのでは?そう思い調べてみるとほんとうに古くて衝撃を受けた。どうやら私が思っている「サブカル女子」は「サブカルクソ女」で、「地雷系女子」だと思っていた子たちが今の「サブカル女子(天使界隈)」らしい。そういえば「サブカルクソ女」なんて蔑称あったなと思いつつ、サブカルクソ女のイメージ画像でダメージを受けた。心当たりがありすぎてつらい。
 私の黒歴史はさておき、皆が私に「意外」と言う内容は私が思っていたサブカル女子にそこそこ当てはまるのではないかと思う。それなのに何故意外性があるのかはよくわからない。近頃「奇をてらって行きてぇな」と漠然と思っているがなんの参考にもならなくて困っている。
 たまに意外性を狙ってみるのだが「へぇ、珍しいね」だけで終わってしまうことが多い。あの「えっ意外!!」と言われるときの衝撃波みたいなものがほしいのだが、意識してしまうとだめなのかもしれない。意外と意外性、難しいものである。


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