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香水主観レビュー

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その日の気分を高めてくれる香水。ニッチな香水を中心に主観レビューしていきます。
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#NOSESHOP

Maison Matineの反抗。オリジナルコレクション編

今回が最終回、メゾン・マティン(Maison Matine)のディスカバリーセットから、「オリジナルコレクション(6種)」のレビューをお届けします。 過去2回はこちらをご覧ください。 ボイジャーコレクション編 リフレッシュコレクション編 INTO THE WILD | イントゥ ザ ワイルド香りが紡ぐ物語は、東洋の賑わう市場から幕を開ける。鼻孔をくすぐる香辛料の刺激が冒険の序章を告げると、やがてその香りは、深い森に佇むオアシスへと誘う。清楚な白い花々の芳香が、スパイス

Maison Matineの反抗。リフレッシュコレクション編

今回は、メゾン・マティン(Maison Matine)のディスカバリーセットから、「リフレッシュコレクション(3種)」のレビューをお届けします。 メゾン・マティンの紹介と、ボイジャーコレクションをレビューした前回はこちらをご覧ください。 ボイジャーコレクション編 LOST IN TRANSLATION|ロスト イン トランスレーション春の陽光を浴びた森の中で、一服する旅人の姿が目に浮かぶ。清々しくも甘い緑の香りが、謎めいた旅人への興味を掻き立てている。 静寂の中、紅茶

Maison Matineの反抗。ボイジャーコレクション編

メゾン・マティン(Maison Matine)は、2019年にマリー・ケルーとアーチュー・ポンロアによってパリで創設されたニッチフレグランスメゾン。従来の工業的なものづくりから脱却し、新時代にふさわしい独自のフレグランス創造を追求することを目的として設立されたそうです。 ブランド名「MATINE」は「反抗と朝」をかけ合わせた造語だそうです。挑戦的でありながら、際立ち過ぎない個性があり、不意に笑みがこぼれるような新しさを感じる香りはとても魅力的ですね。ユニークな商品名と、現代

Laboratorio Olfattivo。マーケを捨てた香水界の異端児

「波長が合う」ブランドとの出会いは、まるで古い友人を見つけたような心地よさがあります。それは、しっくりくる感覚であり、自然体でいられる安心感。そして何より、その香りを纏うことで、自分らしさが際立つような喜びです。 今回は「香りをアートする嗅覚の実験室」と称されるLABORATORIO OLFATTIVO(ラボラトリオ・オルファティーボ)。いくつか試香して、まさに波長が合いそうなブランドだと感じ、手始めにニードユーを購入したことは以前に書きました。 このブランドをもっと深く

Kerzonの反骨精神。香水をもっと身近な存在に

ケルゾン(Kerzon)は、2013年に冒険と旅行を愛する二人の兄弟、ピエール-アレクシス・デラプラスとエティエンヌ・デラプラスによって設立されたブランドです。 NOSE SHOPのスタッフによると、もともと石鹸からスタートしているそうですね。本国では、家庭用香り製品やボディケア製品のブランドとしても知られており、 天然由来の成分を使用していること 環境に優しいこと 調香からパッケージまですべてフランス国内で手作りされていること などから、人気を博しているようです。

NOSE SHOPオンライン限定! ふんわりムスクな香水

ムスクといえば、「さりげない」というよりも、これ見よがしに官能さを主張するものが多いという固定観念を持っていました。しかし、NOSE SHOPの「ふんわり」というワードに引き寄せられ、自分の決めつけが誤りなのかどうか確認するために、ミニ香水セットを購入してみました。 なお、このセットはNOSE SHOPがセレクトしたムスク系の香水9種類の中から3点を選べるものですが、購入時点でほとんどが売り切れており、残っていた3種類のレビューとなります。いずれもオードパルファム(EDP)

Maison Louis Marie。情景再現度バツグンの香水

香りには物語があります。それは、調香師の情熱、ブランドの歴史、そして私たちの記憶と結びついた豊かなストーリー。今日、多くの香水ブランドがその魅力的な物語で私たちを惹きつけています。音楽や芸術と同じように、香水もまた、その背景にある物語を知ることで、より深い感動と共感を呼び起こすのです。 今日は私が深くストーリーに引き込まれた香水ブランド、メゾン・ルイ・マリーです。NOSE SHOPの紹介文を引用します。 このヘリテージとストーリーに惹かれ、ディスカバリーセットを購入しまし