一級建築士学科試験で学ぶ…改正建築基準法では遮音上界壁を天井裏等に達せしめなくてよくなった
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一級建築士学科試験で学ぶ…改正建築基準法では遮音上界壁を天井裏等に達せしめなくてよくなった

<見出し画像>出典:平成30年改正建築基準法・同施行令等の解説補足説明資料(国土交通省住宅局建築指導課 市街地建築課)

1.天井裏に達せしめなくてよくなった界壁

 法第30条においては、長屋又は共同住宅のプライバシー上、支障がないようにするために、旧法から各戸の界壁に所定の遮音性能を求め、小屋裏又は天井裏に達することを要求していました。
 法第30条の改正により、界壁と同じ遮音性能を有する天井の構造とした場合には、界壁を小屋裏又は天井裏に達せしめる必要がなくなりました

建築基準法
(長屋又は共同住宅の各戸の界壁)
第30条 長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、次に掲げる基準に適合するものとしなければならない。
一 その構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために界壁に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、~。
二 小屋裏又は天井裏に達するものであること。
2 前項第二号の規定は、長屋又は共同住宅の天井の構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために天井に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、~、適用しない

 法第30条からの委任により令第22条の3において、界壁天井について、3つの振動数に対する透過損失の最小値を定めています。

2.ここで、環境・設備の音ついての確認

 条文中に「透過損失」が出てきていますので、学科Ⅱ(環境・設備)の音についての確認をしておきます。
 透過損失(dB)
 =入射音のレベル-透過音のレベル

 上式の通りとなり、入射音は隣接住戸から生じた音で、透過音は界壁を透過して伝わってくる音になります。透過損失は、これらの音の強さのレベル(又は音圧レベル)の差になりますので、入射音が界壁へ入射したとき、透過して透過側の住戸へ伝わらなかった音、すなわち界壁で反射され、吸収された音の強さのレベルが透過損失だということになります。

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3.天井の構造は迂回して伝わってくる音を規制

 天井の構造については、隣接住戸からの入射音が小屋裏又は天井裏を迂回して伝わってくる透過音に対する透過損失の最小値が、令第22条の3第2項で定められています。
 このように、界壁だけでなく、天井の構造にも遮音性能を確保することによって、界壁を小屋裏又は天井裏に達することなく、旧法で求めていたものと同等の透過損失の最小値の確保が可能となっています。


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企業内一級建築士資格取得研修の23年間の実績。設計製図試験の与条件に対しそうであるように、「やらなければならないこと」、他「やったほうがいいこと」、「どっちでもいいこと」を見極める力が大切……勉強をしていく中で何事においても。co-師(学びあう共育者)というスタンスで発信。