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一級建築士学科試験…本試験問題の「誤植」から得る教訓…達成感と集中力

「令和元年」、新元号を冠した最初の一級建築士試験になりますが、学科Ⅰ(計画)の問題の記述に誤植と思われるものがありました。

以下の抜粋の通り、一つの記述の中に「欠如」「欠除」が不自然に混在しており、出題者が引用している基準書に照らしても、正しいのは「欠除」だと言えます。

(問題の記述を部分的に抜粋)
~の欠如は、~の欠除はないものとする。

解答するに当たって、受験者の判断に大きく影響するところではないので、誤植にケチをつけることが本記事の目的でないことは断っておきますが、問題作成時にありがちな、達成感が誤植を生んでいるように思います。他人事ではなく…

【欠除】とりのぞくこと。
【欠如】欠けていること。足りないこと。
 広辞苑より

広辞苑の説明を読みますと、「欠除」は意図的に…、「欠如」は意図せずに…、というニュアンスになるかと思います。
例文として、
(正)出題者や校正者には、注意力が欠如していた。
(誤)出題者や校正者には、注意力が欠除していた。
(注)誤植にケチをつけているわけではありません。

「達成感」「集中力」
両者は反比例する関係にあるように思います。終わりが見えてくるにつれて緊張が薄れていくところがあるということです。
学科試験においても、設計製図試験においても、模擬試験等の際の受験者の見直しやチェックの様子を見ていると、人による違いを感じることがあります。

ひと通り解き終わったとき、「終わったぁー」という達成感を感じているなぁと思う人は、ここで一旦、集中力が途切れているように見て取れます。

集中力が途切れた状態での見直しやチェックでは、ケアレスミスを見逃す可能性が高いと思います。

試験においては、「終了!」の声が掛かるまでは、終わった気にならないことが重要です。
見直しやチェックまでが、問題を解くことの一環だという強い意識をもつ必要があると思います。

以上、試験問題から学べることは色々あります、というお話になります。
と偉そうなことを書きながら、この記事に誤植があったら、洒落になりませんが…

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