年内 利下げはあるか | 米国金融政策
投資猫レイです。
米国の短期金融市場では年内に約100bpの利下げが織り込まれています。一方で、ドットチャートによると、FOMCメンバーは年内の利下げを想定していません。
つまり、マーケットかFOMCメンバーのどちらかは間違っていることになります。
年内に利下げはあるのか、それが今回のテーマです。
まず、シリコンバレー銀行破綻による金融システム不安によって、利上げの必要性が低下したことは間違いありません。
次のチャートは、貸出基準を厳格化させている銀行の割合を示します。銀行は自動車ローンやカードローンの貸出基準を急激に厳格化させていることが分かります。
貸出基準の厳格化は、利上げと同じく金融環境をタイト化させることから、利上げの必要性を低下させるのです。
この点については、パウエル議長も明言しています。
そして、マーケットの織り込むターミナルレート(利上げの終着点)は急低下しています。次のチャートの通り、ターミナルレートは5.69%から4.58%まで低下しました。
さらに、マーケットは年内に約100bpの利下げを織り込んだのです。
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