読書感想文(364)岡本太郎『自分の運命に楯を突け』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は久々に岡本太郎の文章を読みたくなって、この本を手に取りました。
この本は今年の四月に読んだのですが、何度も読みたくなる本です。

↓前回の感想文

感想

とても良かったです。
岡本太郎の文章を読むと心の奥からエネルギーが湧き上がってきます。
外部の影響でエネルギーが湧き上がってくるというのは情けないことですが、心の弱い自分はこうやって周りに助けてもらいながら生きていくのだろうとも思います。

いいかい、人類ははばたいて飛ぶことはできなかったし、動物のように速く走ることもできなかった。
(中略)
だから、生活をひらく夢、その道具を発明して文化を創り出した。近代になると、鳥や動物以上に飛び、走るものを発明したじゃないか。

P14

親友とは、闘う相手のことだ。
(中略)
自分がほんとうのことをぶつけると、相手がそれに反論してくる。それに対して、自分がまた問題をぶつける。

P130,131

こういう人間関係を築くのはとても難しいですが、憧れます。
まずは自分を開くこと、それから問題をぶつけ合う為の力を磨くことです。
勿論、力はすぐにつきませんし、ぶつかり合う中で得られるものも多いと思いますが、語り合いたい時に語り合えるだけのものを自分の中に蓄えたい(或いは自分の中から掘り起こしたい)と思います。

ぼくはそれまで、音楽というやつは、なんであんなに装飾的な節まわしで人に媚びたような音で構成しなければならないのかと反感をもっていた。

P161

これは文学においても言えることだと思います。
美しい表現というのはそれは一つの良いものだけれども、小説において美しい表現が何たるか、と思います。
感動というのは喪失を乗り越えるところにある、といったような型にハマったものが称賛に値するべきでしょうか。

おわりに

久々に読んで、よしやるぞという気持ちになることができました。
この本は何度も読み返したいです。

ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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