【太夫、傾国の娼妓(やり手爺)ときて今世悪妃とは、これ如何に?】第41話
「それでは俸禄の七割を半年間、滴雫貴妃へ渡るよう手続きしますね。貴女達も、そのつもりで」
「「はい。お心を砕いて頂き、ありがとうございます」」
破落戸達は随分と大人しくなりましたね。かなりの割合ですが、慎ましやかに生活すれば問題ありません。元々、後宮の俸禄は庶民と比べて額が多いのですから。
もちろん見栄を張る後宮仕えには、俸禄が満額あっても足りぬ額。仕える主や生家からの差し入れで賄っています。
その点、破落戸達の生家はそれなりの家門。そのように宣っておりましたも