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外出先で使える「待ちグッズ」。家にいるなら「クールダウンの場所」を。
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子どもの大泣き、大暴れ。困りますよね。あんまり激しいとこちらもオロオロしちゃう。通り越して怒りが湧いてくるときも。
でもね、子どもだってイライラするのです。それは仕方ない。思い通りにならなければ他に当たりたくもなる。
パニックになるほどの怒りや、自分でもどうしようもないイライラは、実は子ども自身もとても辛い。成長する過程で自分でクールダウンする術を学んでいければ良いけれど、それが出来ないまま大人になってしまう事もあります。
万能ではないけれど、療育の場で使われている対処法をいくつか。
外出した時はなるべくかんしゃくは起こさせたくない。早め早めの対処です。子どもが好きそうな小さなおもちゃをカバンに忍ばせておく。これは『待ちグッズ』と言われるものです。子どもは退屈になるとぐずり出します。些細なことでかんしゃくを起こす前に
「これがあるけど、どうする?」
とそのおもちゃ(絵本やグニャグニャの感触が楽しいもの、ミニカーやなど)をカバンから出して渡しておく。
電車や車の中で静かに遊べるものがあるととっても助かります。家でいつも遊べるオモチャじゃダメです。とっておき、が良い。
#とことんお気に入りなら家にあるものでも使えるかも
100均でもかなり使えるおもちゃ揃ってますよ。
以前も『待ちグッズ」については書いてますが、これは病院に行ったときにも使えます。楽しいことが待っているならまだしも、病院の待合室なんて苦痛でしかない。本来はギリギリまで外で時間を潰したり出来れば良いけれど、天候によってはそれが出来ないことも。そんな時はお気に入りのおもちゃと一緒に、いつもと違うおもちゃを用意してみて下さい。きっとお役に立つと思います。
そして、やっぱりスケジュールカード。
#しつこい
予め、その日の予定をざっくりでも教えておく。メモでもなんでも。終わるごとに消していって、最後のお楽しみ(例えばおやつ)までを「見える化」しておくと見通しの立たないことで起きるかんしゃくはだいぶ減ります。
もう1つ。お家での対処法に、クールダウンできる場所を作る、というのがあります。
視界に雑多な景色が入ると興奮が収まらない場合が多々あるので、療育の現場ではパーテーションなどを使って部屋の隅に小さな空間を設定したりします(子どもが1人座って入れるくらいの狭さでオッケー)。そこを『クールダウン』させるための場所として使用。座り心地の良いクッションを置き、少しだけ絵本やオモチャを用意します。
お家で再現するなら大きな段ボールがパーテーションの代わりになります。家電量販店で冷蔵庫や大きなテレビを入れていた段ボールをもらってくるのが手っ取り早いかも。
場所が出来たら、先ずは何でもない時に
「ここ、どうかな?入ってみる?」
と誘ってみる。まだ昼寝の必要な時期なら、眠そうになった時に、その時遊んでたオモチャと一緒に誘ってみる。この時、感触の良い(例えば『人をダメにするクッション』『yogibo』など)クッションなんかがあると、遊びながら寝てしまうことも。
少し大きくなったなら狭いところでも出来る遊び(パズルや迷路)を置くのも良いかな。お気に入りの絵本は常時その中に。読みたい時はその場所に自ら入っていけるように。
プラレールやおままごとのセットは置きません。全てのオモチャを入れてしまうのはNG。ブロックや積み木もそこには置きません(投げたら危険)。何でもかんでも入っていたら、常時そこにいたくなりますよね。普段はそこに入らず、ふとした時に入りたくなる、そんな空間だと最高。
とにかく居心地の良い空間である事。初めに、いつもそこにいくと落ち着く、という経験をさせてあげるのです。パニックになってからいきなりそこに誘っても子どもにとっては訳がわかりません。むしろ、怒られたら入れられる反省部屋のように感じてしまうかも。
少しイライラしてるな、という時もその場所に誘導してみる。言葉のわかる子なら
「むしゃくしゃしてるなら、このクッションを思いっきり叩いても良いよ」
大声で叫ぶ子もいますよね。その時はハンドタオルを渡して
「これで口を押さえて、思いっきり叫んでごらん」
イライラ、むしゃくしゃを発散させる事も方法のひとつ。ならば、他人を攻撃するのではなくサンドバックになるものを用意して、これなら叩いていいよ、と伝える。また、タオルで口を抑えて叫ぶとかなり音量は下がります。近所迷惑回避。これは外出時でも使えます。
イライラかんしゃく、大泣き大暴れ、、、。クールダウンの場所に誘ってみましょう。
「叱らず、ゆずらず」
嫌がったら仕方ない。でも、
「ここで少し待ってみよう」
「嫌だった事を教えてね」
そんなふうに声がけを。
場所が替わるだけで、クールダウン出来ることも。あとは人が替わる事もとっても大事。目の前にいる人に怒りをぶつけていても、別の人が目の前にきて
「どうしたの?」
と聞いてくれるだけで、なんだか要求が通ったように感じる子も。
色々書きましたが、悲しいかな、どれも万能ではありません。それでも試して見る価値はあります。
どんなものが『待ちグッズ』に向いているのか、クールダウンのスペースはどれくらいの大きさなのか、文面だけでは中々伝わりにくい。スケジュールカードだって見たこともなければ、作ることにも迷いが出ますね。なので、仕事で使っているものの写真を載せてみようか、実際のクールダウンの場所の写真を撮ろうか、色々と模索中。
そんな話もまた今度。
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