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僕(私)を見て!

 
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 障害の有無に関わらず、お友達又は親兄弟に暴力を奮ってしまう子どもは少なからずいます。おもちゃの取り合いやイライラの矛先、理由はいくつかありますが、『注目引き』の場合も多いです。

 かまってほしくてそれを上手に伝えられずに、叩く、引っ張る、といった行動が出てしまうのです。この場合、大した理由もないのにそばにいた子を突き飛ばしたり、髪を引っ張ったりするので、やられた子は当然怒りますし(泣き出す場合もあると思います)、周りにいる大人たちも叱るなり注意するなりするでしょう。そこが落とし穴。
 かまってほしい子どもは叱られても怒られても、放っておかれるより全然まし、なのです。その瞬間みんなの視線が自分に向くのが快感なのです。楽しくて仕方なくなる。じゃあどうするか?

 無視、です。知らんぷり。注目を浴びたくてやってるなら注目しなければいい。そして暴力を振るわれた子(叩かれたり、髪を引っ張られたりした子)に大げさにかけより
「大丈夫?痛かったでしょう?可哀想に、、、」
とこれまた大げさに慰める。叩いた子は無視です。自分に注目を集めたかったのに、叩いた子に注目が集まってしまうと肩透かしをくらったよう。

 『おや?誰も僕(私)に何も言わないぞ。じゃあ、もっと暴れればいい!』
と少しのあいだ暴力は頻度を増すかもしれません。なにせ、注目のされ方を暴力でしか学んでいないので仕方ないことです。
 それでもとことん知らんぷりを決め込みましょう。おもちゃで叩いたならそのおもちゃは取り上げて隠してしまいます。そして、被害にあった子にだけ声をかけ、守れなかったことをあやまりそばにいてあげます。(もちろん、被害にあう前に止めることが大前提です。が、悲しいかな、止められないときもあるのが現実です)。

 もしかしたら、注目されないイライラは大人に向かってくるかもしれません。後ろから突き飛ばしたり、蹴ってきたり、、。
『どうだ!こんな事してやったぞ。怒るでしょ?追いかけてくれるでしょ?』
 それでも無視。私は冷静(とっても痛いときもありますが、そこは我慢。「痛い!」とは口に出しません)にその子を見たりします。でも声はかけない。
 周りに他の大人がいる場合は、その子を置いて別の場所に移動するときもあります。
『あなたとは遊ばない(関わらない)』
という意思表示。
 冷たいですか?でも早急に暴力はやめさせたい。

 しばらくしてから、その子のそばでまた遊び始めます。ブロックでもミニカーでもおままごとでもなんでも良いです。その子が遊びたそうにしたら、声をかけて一緒に遊びます。注目して褒めるのをこのときに!

 「すごーい!ブロックでお城みたいなの作れたね〜」
「作ってくれたお弁当、すっごく美味しそう!」 などなど。
些細なことで褒めましょう。
「あっ、このブロック貸してくれてありがとう」
「プラレールのトンネル持ってきてくれてありがとう」
「今、お友達が隣に来てもドンって押したりしないで偉かったね」

 当たり前のことでも出来たことを見つけてあげる。
良いことをやって褒めてもらう(注目してもらう)事の嬉しさを学んでもらうのです。
 言葉が通じなくても、拍手をしたり頭をなでたり思いっきり笑ってあげれば、子どもにはしっかり伝わります。

 注目を引きたくて、の暴力が中学生高校生になってまで続いてしまったら、、、。ちょっと怖いですよね。小さいうちにその芽は摘んでおきたいのです。

 子どもの『かまってほしい』『僕を(私を)見てほしい』という欲求をお菓子をあげることでおさめてしまったケースを知っています。それもとっても切ないこと、、、。
そんな話もまた今度。

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