「手元にあること」の安心感 ~TSUTAYA旗艦店の改装から想う
以前「地方暮らしの難しさ」について書きました。そこで「東京で『売ってるモノの豊富さ』に触れると、それに依存するような趣味の人は地方に行くとモノの無さゆえに苦労する」てなまとめ方をしたんですね。
で、その例え話として「かつて渋谷のTSUTAYAに行ったらその品数に圧倒された」と記したら、その渋谷のお店に異変が。
「インバウンドを意識した改装」とやらの詳細はよく分かりませんが、なんでもその手の需要を狙うのもどうなんでしょうね。第一、今まで扱ってきた商品はどうする気なのやら?
とりわけ、この一報に自分の知るイントロクイズ仲間の方が「これは痛い」と反応してます。レンタルの品数が豊富だったので、新盤・旧譜問わず音源収集の場にしていたそうですが、そこが半年間使えなくなるのは厳しい。確かにそうです。おそらく自分も東京住まいだったらそう思っていたでしょう。
でも今は音楽サブスクの曲目も豊富になってきたからいいじゃない、と思う方も多いでしょうが、それではダメなんです。
「手元」に「音源データ」がないと所有してることにはならないんです。仮にダウンロードしても、月額料金を払わないと曲が聞けなくなってしまうだなんて、これじゃ音楽の身代金ですよ。
それ以前に、確かにサブスクは豊富になってきましたが、まだまだ「なってきた」状態でしかないのです。廃盤になったオムニバスCDまでしっかり押さえてるかというと、まるで程遠い状態。おまけにこの曲が収録されているのは、20年近く前に発売されたあのCD一枚だけ、てな話もありますからね。そこまでカバー出来たのなら初めてサブスクを使ってもいいかな、と思えますがまあ無理でしょう。サブスクはそこまでマルチな存在じゃありません。
で、どうする気なんでしょうね、渋谷のTSUTAYAは。イントロクイズプレイヤーの中には、それまで扱ってきたCDの行方を心配する方もいます。営業再開時にそれらが無くなっていたらと思うと……
だから、ちゃんと手元にあった方が安心できるの。モノを持たない生活? ミニマム(ミニマル)ライフ? アタシには無理だねぇ。
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