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「お祭り」が帰ってくることについて。

 地元紙:上毛新聞に、真ん中の四ページ(つまり一枚丸々)使って
「第48回高崎まつり」
 の告知が大々的になされていた。

 もちろん疫禍対策の告知はなされているし、花火大会の観覧エリアは飲食禁止のチケット制だから制限はある。それでも高崎駅西口エリアで交通規制を実施し、幾多の山車や太鼓演舞を行う等々、ほぼ「いつものお祭り」に近い内容になっているだろう。「周辺道路は大変混雑しますので公共交通機関をご利用ください」……ただでさえ車社会のグンマーである。中心街での催事に車で行くのは無謀もいいとこだろう。もっとも高崎駅へ向かう両毛線や上越線は通常3両編成の場合が多くすし詰め状態は避けられない。ここはJR高崎支社も気を利かせて増結を、せめて6両編成にして欲しいところだ。

 そういえばつい最近も「足利花火大会」が開催されて、渡良瀬川沿いがたいそう賑わったと聞いた。

 この時は東武鉄道も臨時便及び列車の行先変更を行ったらしく、普段は館林までが6両、それより先が3両編成のワンマン運行だったところを、太田まで6両編成を伸ばして対応したとか。それでも乗車率は結構なものだったらしい。

 そういう話をすると、まだ疫禍も治まっていないのに平気か? と心配する声も上がろうが、かくいう自分もその状況下で開催されたコミケに足を運んだ一人である。いくら人数制限を行ったとて2日間で述べ17万人も来ており、しかも屋内での催しだから祭りや花火大会よりずっと密に近い。つまりリスクは高かった。
 だが、あれから3週間ほど経っても特に何の代わりもない。無論、当日は食事や水分補給の前に必ず手洗いをしたり、帰宅したら速攻で手洗い・うがい・入浴を実施してひたすら「接触感染を防ぐ」「家に持ち込まない」工夫をしてた。だから大丈夫だったとは言い切れないが、これも自分なりの対策である。それでずっと乗り切ってきたから、収まるまでは続けたい。いや食前の手洗いは今後も続けよう。疫禍に限らず、食べる前のマナーとして手を清潔にするのは全ての基本だからだ。


 「新しい生活様式」という呼びかけにより、密を避けソーシャル・ディスタンスを取るという対策によって多くの催事や集会が無くなった。しかし個人レベルでやれることといえばマスク着用・手洗い・うがいが基本であって、それ以上何をすれば? と思えなくもない。
 今思えば、この疫禍でそれまでの日常がぶっ壊され「非常事態」ともいえる状況を打開するには大胆な対策が必要だった。それを国民全員、個々人のレベルでなんとか受け入れさせるために持ち出した概念が「新しい生活様式」だったのかもしれない。

 つまり「新しい」といいつつも実際は「特殊なもの」だった。

 そしてまだ完全に疫禍が治まってはいないものの、このように催しが復活し賑わいが戻ってきている。これはどういうことか。
 お祭りの賑わいを見たり、実際にコミケへ参加してみて思うに、
「特殊な状況は続くようだが、それでもこの程度までなら元の状態に戻せるんじゃないのか?」
と皆が手探りでやった結果が今なのだろう。そんな気がする。だからお祭りも開催が決まった。

 うちの親父とおふくろは既に4回目の防疫接種を済ませている。自分はまだだが、通知が来るようであれば射ちに行くだろう。個人レベルでやれることはやる。そのうえで、手探りながらもどこまで元に戻せるかの模索を続けていくのだろう。

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