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新入社員のための、社会人生活序盤の攻略法

どうもこんにちはです。お久しぶりの方はお久しぶりです、はじめましての方ははじめまして。
今年度になって初めて、うちの部署にも新卒という新人類が入ってきまして。自分が入った頃に比べると死ぬほど優秀でビビり散らかしているところです。とはいえ初めての社会人ということで、部署に配属されるタイミングで2つだけ、伝えたことがあるのでこちらでも書いておこうと思います。

どこかの新人の役に立てば幸いです。


①信頼を蓄積せよ

前提として、私はこの本がとても好きです。

この本、社会人生活のフェーズを加減乗除の4段階で解説している本なのですが、序盤はこの本で言う「加」のフェーズにあたります。解説した記事もたくさんあるので参考に貼ります

信頼蓄積の基本サイクル

シンプルな話として、成果を出せば信頼される、信頼されると次の仕事がもらえる、仕事が増えれば成果も増える、というサイクルがあります。

信頼蓄積の基本サイクル

このサイクルを安定的に回すのが、社会人生活最初数年の目標にするとよいいです。私は結構時間かかった方なんですが、優秀な人なら1年目で回り始めます。

成果報酬型の会社であれば当然、成果を出すことで給与や賞与の形で跳ね返ってきます。人事制度とかにもよるだろうけど。

成果が出れば報酬がもらえる

当然、仕事で成果を出すというのは確実なものではなく、失敗することも当然あります。が、仮にうまくいかなくても、「成長」という報酬がもらえます。

仕事をすれば成長につながる

ということで、成果が出ようが出まいがとにかく仕事の量をこなすことはそれだけで価値があります。仕事をして、振り返りさえすれば失敗しても成長がついてくるので、次の成果を出せる確度が上がります。

信頼を蓄積する方法

信頼とはなにか、というと、読んで字の如く、「信じて頼ること」ですね。仕事において「頼る」というのは「任せる」と言い換えても良いかもしれないです。「あ、こいつなら大丈夫だな」って思わせることですね。

当然、上のサイクルに書いた通り、成果を出す、というのが一番重要です。成果については次の項目で書きますが。ただ、「成果」っていうのはある程度の蓄積が必要な事も多いのでいきなりバシっと凄まじい成果が出ることはまあ無いです。

だからこそ、細かい成果を積み重ねることが最初のうちは大事になります。チームメンバーや周囲の人が困っていることはなにか、チームメンバーや周囲の人が忙しいのは何故か、周りを見ながら気を利かせる、というのが良いですね。質より量を積み重ねること。最初のうちはね。

逆に、信頼を失うというのもめちゃくちゃ簡単です。例えば「時間を守らない」「報告や連絡をしない」など。サイバーエージェントの藤田社長が↓の動画でも言ってるのですが、小さな約束を守るというのはめちゃくちゃ大事です。

信頼されてない人はビジネス界で生き残れない
見城徹さんの言葉の受け売りだけど、「小さなことにクヨクヨしろよ」
小さな約束をちゃんと守る人は、信頼されて結果大きい仕事を任せられる。
小さな約束を反故にしたり裏切る人は大きな仕事は怖くて任せられない。

https://www.youtube.com/watch?v=925pCt0ES58

信頼を得るための細かいテクニックなんかはたくさんあるわけですが、まあそんなもの書いていたらきりが無いので、「意外と細かいところで信頼は得られたり揺らいだりするもの」だということだけ覚えておくのが大事です。

成果とはなにか

売上が上がれば、とかビジョンを達成できれば、とか色々という人は居ますが、端的に言えば「誰がどれくらい喜んだか」です。

この「誰か」というのは、財務的な成果であれば経営陣が喜ぶし、お客さんが喜べば当然価値があるし、もっと小さく、隣に座ってる同僚が喜べばそれで良い、という話です。

仕事のスケールを上げていく、というのは喜ぶ人を増やすということでもあります。喜ぶ人の量、質、頻度を上げていけば自然と認められるようになります。

ただし当然だけど、タダでものを提供したらお客さんは喜ぶかもしれないけれど自社の経営陣は喜ばない、というようなトレードオフは往々にしてよくあります。スピード感のために負債を溜めるコードを書く、とかもそうですね。

こういうときに立場の違う複数の人が喜ぶ結果を出せるかどうか、というのを徹底的に考えていくのが良い成果を上げるためのコツです。誰が喜ぶのか、というのを想像力を働かせて考えることが高い成果に繋がっていきます。

成果を出すためにできること

成果を出すためには、色んな方法があります。自主的に勉強する、というのもその一つの手段ですが、勉強しただけで大きい成果が出るほど生易しくもないのが現状です。

インプットにもいくつかの方法があります。座学で勉強するというのもそうですが、業務に関する知識は座学では決して身につきません。調べてわかることは調べればいいし、ChatGPTに聞いてヒントが得られるなら使えばいいですが、それ以上に積極的に質問する、相談する、ということを心がけましょう。

質問ができない、というのは大抵の場合、「自分の仕事と結びつけて考えることができない」か、「何がわからないかすらわからない」の2つの状況によって起こります。

前者は自分の仕事を狭く捉えてるときに起こるので、視野が狭い自覚を持つのが大事です。後者については、落ち着いて丁寧に言語化することを心がけましょう。言葉の意味、単語がわからないレベルであればさっさと検索して、2分検索して答えが出なければさっさと聞いちゃいましょう。

質問をする際のコツとしては、「How」で質問するのではなく「Why」で質問するのが良いと思います。なぜその方法を選んだのか、なぜそういう考え方をするのか、など、背景を理解して論理構造を明確にすることで、より良い知識が身についていきます。

教科書はHowをたくさん教えてくれますが、Whyは自分たちの仕事の中にしかありません。

もう一つ重要な事、成果というのは必ずしも「目標達成」を意味しません目標というのは、目的の一側面でしかないです。目的の写像が目標です、という言い方をしたほうがしっくりする人もいるかも。

必ずしも目的に対してすべてが目標の形になっているわけではありません。言語化されていない事も多くあるので、目標に縛られすぎないようにしましょう。上に挙げたように、誰かが喜べばそれでOKですし、それは評価されるべき事です。もちろん、それによって誰かが不幸になるなら足し引きは行われるでしょう。

仕事を得るためにできること

必ずしも、仕事というのは「降ってくる」ものが全てではありません。自らの力で勝ち取る事は簡単にできるので、積極的に仕事を得るようにしましょう。

積極的に「手を挙げる」という表現がありますが、「こういうのやりたい人いる?」とか、「こういう仕事があるんだけど・・・」「こういう事やったほうが良いよね」みたいな、曖昧なアサインというのは実際のところ多くあります。こういうときに、「じゃあ自分やります」と言えるかどうかは非常に重要です。

特に、最初の信頼が少ない時、スキルの蓄積が少ない時こそ積極的に手を挙げることで、これらを獲得するチャンスとなります。チャンスはあちこちに落ちてるものですが、そのチャンスを得られるかどうかは積極性というマインドです。

できる限り多くチャンスを拾うためには、「やりたいこと」を多く持っておくことが大事になります。特に専門職の人は「XXXをやりたい」という気持ちが強すぎて、XXX以外の案件が来なくなってしまう、ということがあります。これは両刃の剣です。

環境の当たり外れはあるのですが、都合よくXXXの案件ばかりあるわけではありません。どんな仕事にも意外と楽しめるポイントや成長の機会はあるものだと思って取り組む方が成長はしやすくなります。むしろつまらん仕事を見つけたらそれを失くすための仕事をすれば良い。

積極的に手を挙げる、ということが以下に重要か?というのは下記の記事が非常によくまとまっているのでおすすめしておきます。

また、Googleではこういった人材を「ラーニングアニマル」と呼んで積極的に採用するようです。

信頼蓄積のまとめ

以上を一枚の図でまとめるとこんな感じです。このサイクルを回すことをまずは意識的にできると良いでしょう。


このサイクルが回ると、仕事の量がこなせる量より多くなります。仕事が多すぎて首が回らなくなったら社会人の「序盤」はクリアしたと言って差し支えないでしょう。

中盤以降の攻略法

中盤以降は、ここの記事では割愛しますが、基本的に人によって結構ぶつかる壁が違います。得意不得意が明確になってきており、向き不向きもかなり個人差があります。

あまり画一的な方法論は私にはまだ作れてないです。が、ある程度ぶつかる壁のパターンはあるので、またどこかで書きます。基本的には、みんな悩むところなので色んな人と話し、いろんな情報を仕入れながらみんなで一緒に悩みましょう。

②心身をハックせよ

こちらの方が重要です。体は資本。大学を出て社会人になると、肉体的には入社時がピーク、ここから40年以上ずっと右肩下がりです。適切にメンテナンスしながら長い社会人生活を耐えられるようにしましょう。

身体のハック

基本的に肉体は耐久消費財です。雑に扱えばすぐに悪くなるし、適切にメンテナンスをしながら使えば長持ちします。色んな方法論はありますが、体質は人それぞれです。体質が人それぞれである以上、身体のメンテナンス方法も人それぞれです。自身の体質を理解し、予防できる事は早いうちに手をつけておくことが重要です。

そんな中でも、デスクワークをしている我々は特に、30歳をすぎれば誰でも腰をイワした経験のひとつやふたつあるものです。だいたいみんな死ぬ。腰、首あたりはダメージが蓄積すると慢性的にQOLを下げるので早い段階でケアしておきましょう。

加えて、血管・心臓等の循環器系、肝臓あたりはダメージが蓄積しやすのでこちらも意識的にケアするようにしましょう。私の弟は生活習慣が祟り30過ぎで心筋梗塞をやりました。(今は完治してますが)健康問題は年齢を重ねるたびに他人事じゃなくなっていきます。予防できるものは予防していきましょう。

心のハック

そして甘く見ちゃいけないのが心の方のハックです。メンタルハックは技術でありスキルです。意識的にどうにかできる部分は結構あるので、こちらも早い段階で身につけておきましょう。

ある程度の年齢になってくると、メンタルの強さはめちゃくちゃ武器になります。身体の方は残念ながら右肩下がりですが、メンタルの方はまだまだ向上の余地があります。ストレスをコントロールできるようになりましょう。自分の機嫌は自分で取る。

考え方として、科学的根拠は無いっぽいですが、HP/MP理論というものを紹介しておきます。以前もnoteに書いたので貼っておきます。

精神力にはゲームでいうMPのように上限があり、どれだけ体力があっても精神力が残っていないと行動には支障が出ます。

MPを消費する活動としては、スティーブ・ジョブズの「決断」の話が有名ですが、他にも「作業を切り替える、新しい作業をする」「間違える、叱られる」「初めてのことをする」「言語化をする」などは精神力を消費することが多い気がします。

精神力を消費する活動というのは結構個人差があるようで、例えば「文字を読む」という行動はいわゆる活字中毒的な人たちにとってはほとんどMPを削られないどころか回復するアイテムにもなるんですが、一方でかなりMPを削られる人もいるようです。「運動」や「外出」、「会話」なんかも、MPを消費する人と回復する人がいるようです。共通してMPを回復する活動は「睡眠」くらいですね。

また、精神力というのは鍛えることができるみたいです。筋肉と同じで適度に負荷をかけることで超回復を起こし、強化されるみたいです。一方で、筋肉をいじめ過ぎると怪我をするように、メンタルもダメージが蓄積すると抑うつのような状態になってしまいます。しかも筋肉と違って自分でも他人から見ても気づけない事も多いものです。

であるからこそ、重要なのは自分が何をしている時に、どういう場面に出会ったときに精神力を消費するのか?を理解しておくことです。自分のストレスポイントはどこにああるのか、気分転換できることには何があるのか、どうしたらよく眠れるのか、興奮するのはどういうときか、というのはできる限り言語化しておきましょう。

一人で、家や近所で気分転換できるものが見つけられるとベターです。他人と一緒にいることで気分転換になる人は、自身の精神状態を言語化し、家族や友人と共有し、理解を得ておきましょう。

寝ても寝起きにあんまりメンタルが回復してないな、という日が続いたらアラートです。基本的には休むが第一、異動や転職をしてでも逃げるタイミングかも知れません。その状況を近しい人に話してみるだけでも気分転換になったりするので早めに対処しましょう。

再度書きますが、自分の精神状態を言語化することは自身の精神を健全に保ってくれます。自身の気分、気持ちは積極的に言語化しておきましょう。

まとめ

社会人生活というのは長期戦です。長期戦の基本的な戦い方は、安定して戦い続けることが第一です。ダッシュしたり歩いたりを繰り返すのではなく、一定のペースで走れるようにするほうが結果的に長く走れるものです。

心身の安定は長く走るための基礎になるはずです。その基礎がある前提でより早く走るために、信頼の蓄積が助けになってくれるでしょう。長期戦であるということは、上手に投資すれば複利で向上していくものでもあります。投資先としての「信頼」は後々「経験」や「能力」に変換することができます。

また、あくまでここに書いてあるのは「社会人生活の攻略法」であり、これが達成したからと言って人生が攻略できるわけではないということは付け加えておきます。人生の攻略に社会人生活の攻略は大事ですが、それで幸福で豊かな生活が送れるとは限らないので、そこは注意しましょう。

あくまでこれらは私見に基づく私なりの攻略法です。本質的には、自分なりの方法、法則を見つけていくのが一番大事になると思います。その際のベースとして、良い踏み台になれれば幸いです。


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