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#9 脳はコレステロールで作られる|発達障害児を分子栄養学で育ててみた

発達障害は早めの対策が本当に重要です。日本では発達障害の診断が遅れがちですが、私の息子の場合、3歳児検診で先生から自閉症児の傾向が指摘され、就学前の6歳検診でも同様の指摘を受けました。なので、実際の対策は6歳からです。

早めの対策が重要な理由は、脳の成長が体の成長よりもはるかに速いからです。体の成長は男の子の場合、第二次成長期が終わるまでに16から18歳になると考えられますが、脳はもっと早く成熟します。通常、脳が大人の域に達するのは7歳前後で、これは小学校1年生の頃に当たります。そのため、発達障害に対する対応や治療は、できるだけ早い段階で行うべきです。

脳は驚くほど早く成長します。脳の神経細胞は他の細胞とは異なり、シナプスと呼ばれる接合部がたくさんあります。刺激を受けるたびに、このシナプスが増え、脳は驚異的な速さでネットワークを構築していきます。そのため、赤ちゃんが親の声に反応したり、物に触れて驚いたりすることで、脳は成長していくのです。

したがって、子供の時期は体験学習が非常に重要です。最近では、子供にスマホやタブレットを与えることが一般的ですが、それらは便利なツールである一方で、画面だけでは指先の動きしか刺激されません。正常な脳の神経細胞の成長や発達には、もう少し複雑な刺激が必要です。そのため、子供は屋外で木に登ったり走ったりするような体験を通じて成長することが非常に重要です。

発達障害の子供たちは、多動性や不器用さ、過敏性などの特徴があります。これらは、ドーパミンの分泌が適切に行われていないためです。光や音に過敏に反応することもあります。脳の中でドーパミンやセロトニンなどの物質が正常に働かない場合でも、脳は非常に柔軟で、他の方法で不足を補う能力があります。そのため、発達障害の子供たちには、多くの体験や刺激を提供することが重要です。

早めの対策は、体験だけでなく、栄養状態も非常に重要です。脳は栄養によって成り立っており、栄養が脳を構成し、機能を支えています。そのため、脳機能を正常に成長させるためには、栄養が極めて重要です。

発達障害の子供たちには、貧血や低コレステロール、下痢傾向やお腹の弱さなどがよく見られます。貧血は、鉄分を補給することで改善が早く期待されます。鉄分の豊富な食事を摂取するなど工夫をしていただければと思います。

脳は体内で唯一、主に油から成り立っています。これはなぜかというと、脳は体を動かすための指令塔であり、その機能はすべて電気信号によって行われます。この電気信号が効率的に導電され、漏れずに迅速に伝わるために、脳の周囲が油でコーティングされている必要があると考えられます。

この油の主成分はコレステロールです。コレステロールには悪いイメージが付きがちですが、これは誤解です。広告などに惑わされて、誤ったイメージを持ってしまうことがありますが、実際にはコレステロールは非常に重要な物質であり、体内で無駄にされることはありません。

肥満は中性脂肪の蓄積です。太るということは、主に中性脂肪が増えることを指します。皮下脂肪や内臓脂肪など、すべては中性脂肪から成り立っており、コレステロールは含まれていません。コレステロールは、体内でさまざまな成分や物質を作るために利用されます。ビタミンDやステロイド、コルチゾール、性ホルモンなどがあります。男性ホルモンや女性ホルモンなど、これらすべてがコレステロールから生産されます。

実は、体全体のコレステロールのほとんどが脳に存在します。脳の神経細胞の軸索は、電気信号を素早く伝えるためにコレステロールでコーティングされています。そのため、コレステロールが不足すると、神経伝達が遅くなります。言い換えれば、コレステロールが少ないと、脳の神経細胞が迅速に情報を伝達できなくなり、脳の反応が鈍くなる傾向があります。

コレステロールは脳機能を向上させるために非常に重要です。しかし、適切なコレステロールのレベルは、血液検査の会社や健診によって異なります。人間ドックや一般健診、通常の血液検査では、基準値が異なる場合があります。以前、人間ドックの基準値について論争がありました。昔は、動脈硬化のリスクと関連して、コレステロールが高いと危険であるとされ、そのために基準値が低く設定されていました。しかし、コレステロールが低いと体が必要な成分を作れなくなり、免疫力が低下し、脳機能も低下します。実際、低コレステロールの人は癌になりやすい傾向にあります。

大人も子供も、適切なコレステロールの基準値はほぼ同じです。一般的に、コレステロールが約200前後であり、160以下は少ないと考えられます。したがって、お子さんの血液検査は非常に重要です。小児科を受診する際に、採血がある場合は、必ずコレステロールを測定し、その数値を確認してください。発達障害を改善するためには、コレステロールが約200前後あることが望ましいと考えられます。

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沖縄県宜野湾市「新垣形成外科」にて分子栄養学に基づいた栄養療法を行っております。遠方にお住いの方へは、ZOOMでの栄養カウンセリングを行っています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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