笑みがこぼれる飲食店経営を目指すSmile Free 11 Z世代の育て方

時代は本当に変わっています。
 
とにかく飲食店に人が集まりません
 
集まってもすぐやめてしまう子が多いです。
 
その課題について以前もお伝えして来ましたが
昨今最も気がかりなのは外食産業として最も必要とされるアルバイトさん達の体質が変わりその育成方法の転換が大きく求められている事です。
大学生や高校生を対象とすると「Z世代」と言われる人に対してです。
 
Z世代とは1996年から2015年にかえて生まれた世代と言われますが、まさに外食の現場で働いて貰いたいアルバイトさん達の年代です。
 
これは、外食産業だけでなく先進国全体で課題となっている問題であり、その育て方の書籍なども多く発刊されている事もご存じの方も多いと思います。
「ゆとり世代」とも言われていますが昭和から平成中盤当たりの育成方法が現在に至り全く変わっている事に驚きを隠せません。
 
次にご紹介するのは最近あった実際の話です。
 
実は私は現在、友人が新規オープンするハンバーガーチェーンのFC店舗の開業支援を現場に立って行っておりますが、オープン前の研修期間の事です。
私はその業態を立ち上げるにあたり本部の研修を2か月間受けましたが、とても厳しくしっかりした研修を受けて臨んだ研修です。
 
まずは人が全く集まっていないのが背景です。
 
初日はその影響で店長の友人で急遽ヘルプを依頼した40代のスタッフさんのOJT研修を実施しました。私が今まで行ってきた経験からの実施でしたが、横で見ていた本部のスタッフさんに「それでOKです。バッチリです。」と言われたので翌日も同じOJT研修を同様に実施致しました。
対象者はアルバイトが初めての大学生とフリーターの20代の男性アルバイトです。
全く昨日と同じ感じで実施し、終了後も退勤時に声掛けなどしたつもりですが、翌日研修を受けた「アルバイトが初めての大学生」から「続ける事は出来ないので辞めます」との連絡が入ったとの事。
 
また、私の担当のアルバイトさんではありませんが研修初日5分ほど遅れて来た子がいました。研修が10分ほど遅れて始まったので、そのアルバイトには退勤時「明日は時間通りに来てね」と本当にやさしく行ったつもりですが、やはり連絡が入り、「あの人が怖いのであの人がいる限り続ける事ができない」と言う事でした。「時間通り来てね」以外に私が社員のスタッフに研修がしっかりした形で進行していないので少し厳しく指導していたのを見ていたみたいです。
 
結果私は研修の指導担当から外されました。
 
「人が集まらない中、せっかく来てくれたアルバイトさんを腫れものを触れるように扱ってくれ。
お前の指導の仕方は上からが強い、口調が少し厳しい、最初から振り返りを強要したり、宿題を出す事はやり過ぎだ」と店長から報告を受けた友人の社長から言われての事でした。
 
私はコンサル会社勤務時代担当企業の新規店舗オープンには数多く携わって来ました。
1990年末から2000年初頭の頃です。
勤務していたコンサル会社が開発した業態が大当たりして毎日の様に全国で新規オープンが行われていた頃です。
開業部のオープン教育担当のコンサルタントも厳しくきっちり指導し、中には泣き出してしまう女性アルバイトさんもいましたが、その厳しいトレーニングを克服し以後りっぱなスタッフさんに育ったケースも見てきています。
 
私が15年間担当していた今では東北一の焼肉チェーンになった「やまなか家」の新規店舗オープン時の事です。独自でオープン研修を進めていましたが、担当は店長時代売上を2倍にすると実績を多く積み上げて来た斎藤SV(当時)でした。彼の研修方法は初期段階で駐車場にての声出し訓練!斎藤SVの基準に合った声量が出せた人から店内で次の研修に進むと言うやり方でした。
最後までその基準に達しない子たちがいます。中には泣き出す子もいます。
専務が「斎藤もういいだろう、その辺にしとけ」と言うと斎藤SVは「ダメですここで妥協したらこの子たちの為にもなりませんし、私の基準に合わないスタッフはいりません」と言い切ったのです。
当時もその方法が正しいかったかは判断できませんが、その後その店はチェーンの中でも上位に入る繁盛店になっています。
 
当時はこれらの厳しい研修の在り方が求められていたのかもしれませんが、今では全く通用しません。
 
私は身に沁み込んだその「在り方」が表に出てしまったのでしょう。
 
まず当時と決定的に違うのは「オープンに必要な人員が集まらない」所です。
この問題については以前に触れましたがなかなか短期では可能にならない部分です。
 
そしてやっと来てくれた子達をどの様に「人財」として育成していくか総論としては
前回の「良好な人間関係」を構築し「有難う」と「笑顔」を大切にするチーム作りが必要ですが、各論としてはZ世代を理解し、そのアプローチを具体的にどの様にするかを真剣に研究する必要があるのです。
 
その指針としては
 
①    Z世代の生態を徹底して理解する事
②    絶対上からはダメ、必ず平行の関係アプローチを心がける
③    口調、言葉を選び指導する
④    人がいない、時間がいないと言って詰め込めない
⑤    小さな目標を立てながらクリアしたら積極的に褒める
⑥    失敗や間違いがあった時注意や指摘をするときも、一間置いて、それに至った経緯を確認してから指導する。
⑦    褒める時は皆の前で、指摘する時は1対1で他の人がいない所で。
⑧    仕事以外の事を話すときも個人情報などに抵触しない様に気を使う。
⑨    本人に対してでなくても厳しい、怖い印象を持たれない様に常に全体の雰囲気を壊さない
⑩    常に職場が楽しい雰囲気に包まれる様に気を使う
 
まだまだあるとは思いますが、最低この程度の事を真剣に気遣う事は必要ではないでしょうか?
 
私にとってショッキングな出来事でしたが、外食の現場の現実を痛切に把握した出来事でした。今後もこの辺は課題として取り組んで行きたいと思います。
 
 

#飲食店経営
#飲食店集客
#顧客固定化
#リピート化
#飲食店マーケティング
#飲食店採用
#飲食店繁盛法
#飲食店家賃
#飲食店開業
#飲食店人材育成
#感動ビジネス

 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?