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『山女日記』湊かなえ(2016) |読書感想文

〈本の紹介〉 登山靴に一目惚れして、姉からの不意の誘いで、自分の原点に立ち返りたくて。様々なきっかけで女たちは山を目指す。同僚、恋人、結婚、仕事、様々な悩みを抱えた彼女たちが山頂で見たものとは。たくましく生きる山女たちの物語。

感想

山に向かうきっかけ

山に向かうきっかけはなんでもいいらしい。ただし、山が好きなこと、遊び半分で向かわないことは大事かも知れない。登山は人生と同じで楽だけではなく、苦も多いのだから。この小説を読んで、山に登ると言うことはどういうことなのかを多少なりとも学びました。仕事の悩み、厄介な性格、トマトが苦手なことなど登場人物たち重なる部分がたくさんあったので、来年あたり山に登っているかも。この本がきっかけで。

山での楽しみ

山は大変なことも多いけれど、山頂でしか見られない景色や高山でしか見られない植物、山小屋や登山の途中でとる食事など楽しみがたくさんありそうです。美しい景色は写真より実物を見たほうが、きっと感動するし、花は、アートの参考になります。動いた後、自然の中で食べる食事はきっと特別に美味しいでしょうし、いつもの食材をちょっと工夫して食べるのはとても楽しそうです。最近、食事が美味しそうな本に当たることが多く、みんな真似をしたくなってしまいます。

ちょっとイラッとする

皆さんは主人公に感情移入して読むタイプですか、俯瞰で読むタイプですか。私は単純なので、すぐに主人公に感情移入して読んでしまいます。この小説には1話につき1人、主人公を悩ませる人物が出てきます。一緒にその人にイライラしながら読みました。その分、山頂ではスッキリ出来ますが。山登りという体験を山に行かずともさせてもらった事も合わせて、この本を通していい経験が出来ました。

最後に

この小説は、登場人物たちが少しずつつながりを持っているので、確認しながら読むことをおすすめします。

今回の本

おまけの1冊

壁にぶつかった主人公が、長い長い道のりを女性1人で歩いて行く話です。


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