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20年ぶりに描いたら魂が解放されました。

娘から「お母さんが本気で描いた絵が欲しい」と2年前くらいから言われていて、先日やっと渡すことができました。
20歳のプレゼントにしました。

「きのこにもたれて考える」
2020年10月

アクリル絵の具で描いたのはまだ2回目なのですが、これまで使ったことのある画材の中で、1番好きかもしれないです。
実は去年の夏に、下地だけ何枚も塗ってありました。10枚くらいかな。

ラクガキではなくて、ちゃんと描こうと思ったのは妊娠中以来でしたので、20年ぶりのこと。

ただ下地を塗っただけなのに、驚くような解放(開放)感。

私自身がどんどん広がって、空気と一体になるような感覚。

心臓はギュッとつかまれたようになり、体が震えだし、手や足からは力が抜けてふわふわとしていました。

それでいて苦しいわけではなくて、呼吸が楽になっていました。
(当時、仕事を辞めたくて、過呼吸や動悸がひどかったのです)

喜びがあふれて、なんだか泣いてしまいそう。

こんなのは初めて。

小学校2年生から20代前半まで、何かしらの絵を描く職業につきたいと思ってきて、毎日のように絵を描いて過ごしました。
結婚してからはあまり描けなかったけど、妊娠前の年(1999年)にイラストのサイトを作ったくらいですから、
なんとな~くは描いていたんです、ずっと。
一体何枚描いてきたか分かりません。
それでも、こんな感覚になったことは、ただの一度もありませんでした。

20年ちゃんと描かずにきたことで、逆に分かってしまった!

私、描きたかったよね。

ところが、下地を塗って1年放置してしまうことになります。

この時に起こったこの感覚、私の全エネルギーが地球に溶けてしまったんじゃないかと思えるほどで、
抜け殻みたいになってしまったのです。

下地塗って満足してしまった

…といえばそれまでなのですが (・∀・;) 、20年の空白ってよっぽどだったのだなぁと思います。
リハビリ必要。

それと、若い頃、心の奥の方に押し込めた感情が、堰を切って流れ出てしまい、筆を持てなかった というのもあります。
(夜中にLINEで話を聞いてくれた友人Mリンに感謝~)

絵を描く仕事につきたかった
夢だった
美術の学校(大学でも専門でも)に行きたかった

これは私にかけられた呪いのようなもので、たぶんこれからも度々顔を出すのです。
それでも捕らわれることなく、私が私であることをためらわないようになって、やっと今回仕上げることができました。

青と黄色の重なりが気に入ってます。
夕方と夜の境目の色。
パールメディウム、パールホワイトを
ふんだんに使っているので、
光に当てるとギラギラします。

絵の中に書いた「You are enough(君は君のままでいい)」は、娘へのメッセージのつもりでしたが、
知らず知らずに自分自身にも向けていたのかもしれないです。

「You are enagh」
そのままで君は君

20歳になる娘の誕生日プレゼントが私の描いた絵って、どうなんでしょうか(*´Д`)
でも、娘の人生の節目に、私も次のステージへすすむことができたと思っています。

娘が私の絵を欲しいと言ってくれたことが、大きなきっかけになりました。ありがとう。
そして20歳、おめでとう。
「1番嬉しい」と言ってくれて、ありがとう。

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