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美容室激戦区で起きた悲劇

「予約って、お願いできますか?」

いつもお世話になっている、女性の運送業者さんから、集荷のタイミングで嬉しいお言葉をいただきました。

通常、紹介以外のご新規様はお断りしておりますが、何度も顔を合わせているどころか、感謝の対象でしかない運送業者様をお断りするというのは、これは失礼以外のなにものでもありません。

しかしながら半月先の予約しか空いておらず、提案したところ、快諾して下さり、ついに先日その日を迎えました。

ここはあえて仕事の話しはせずに、ゆっくりくつろいでいただけるような空間を提供しようと思っていましたが、カウンセリングが終わり、施術が始まり、どうして当店を選んで頂いたのか?だけでもお聴きしたいなと思い、質問を投げかけてみると、そこから広がったお話しが、面白いやら申し訳ないやらで、ほんとにこれはシェアせねばならないと思い、久しぶりに記事を書いております。

当店の立地は、美容室激戦区中の激戦区で、路面店はもちろんのこと、空中階にも、いたるところに美容室が存在している地域ですが、当店を選んで頂いた理由は…恥ずかしいのでざっくり言いますと

「日頃の対応」

だったようです。
今の世の中の、電気水道ガス携帯と同じレベルで運送業者さんは大切で、真剣になくてはならない存在と認識しており、日頃から素直な感謝と、気持ちよく仕事をしていただけるように、暑い日には

「暑い中ありがとうございます」

寒い日には

「寒い中いつもありがとうございます」

そして荷物が重たい時は

「もうそこにすぐ置いて下さいね!」

というお声がけを、男性女性関係なくし続けていました。

こんな気遣いが出来て、予約をもらった!という自慢をしたいわけではなく、心底感謝しているからこそ、身体を気遣う言葉が自然と出てくるんです。
その他ディーラー様や、メーカー様が来られた時にも、同じような応対を常に心掛けておりますが、きっとこの記事を読んでくださってるかたなら、当然のようにされていると思います。

話しを戻しまして、運送業者様のお話しで

「美容室の方は、その…態度が…」

という話しになりました。

いやほんとに申し訳ございません!!!!

言葉のニュアンスから、もう察することが山ほどあったので、反射的に謝罪しなくては!という感情になってしまいました。

日頃からこんなにもお世話になっている方に、態度が悪いというのは、ほんとうにあってはなりません。
そして態度が悪いだけでなく、怒鳴られたり、よくわからない自慢をされるともおっしゃられてました。

そのようなことをする人間が、同業者だなんて…ほんとに心底情けない気持ちと、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


現在の美容業界に足りていないもの

そのお話しを聴いて、やはり美容師業界には
最低限のマナーや、礼儀礼節の前に、人への感謝というものが圧倒的に足りていないと感じました。

これぞ悲劇ではないでしょうか…

これに似たような話しは、多く耳にしておりますが、私程度の人間が何を言っても誰にも響かないだろうと思って、口をつぐんでいましたが、もうこれは黙っていてはいけないレベルまで来てしまっていると思いました。

成長するために選択肢を増やす

美容師は技術職であることに間違いはありませんが、接客業ということも、また事実です。じゃあ技術と接客のどちらを大切にするのか?という話しは、そのどちらも大切なのです。
そして、そのどちらも学び、成長してお客様に喜んで頂く為には、技術を教えて下さってる先輩への感謝と、お金と時間を使ってわざわざ足をお運びいただいているお客様への感謝が大切なのです。

物事を二者択一で考えるのではなく、そのどちらも両立させる為には何ができるのか?を、考え行動することが、今後の美容業界の発展と、立ち位置を決める要因だと思っております。

毎日の行いを見直す

本来ならこのブログは、いつもお世話になっている運送業者の方からのご予約を頂き、その感謝や日頃の行いについての暖かなエピソードをおつたえしたかったのですが、自分でも予想外な展開かつ、戒めを込めてのブログとなりました。

人は周りに流されやすい生き物なので、先輩やオーナーの態度をみて、それが正解だと思いがちですが

ほんとにこれが周りの人を喜ばせる選択肢だろうか?

と、一旦立ち止まって考えてみてほしいのです。

正しいか、正しくないか?は、その状況やタイミングで大きく変わってくるので、一概には言えませんが、目の前のお客様に喜んでいただける言動を考え、頭に汗をかいてみましょう。

きっと色んな選択肢がでてくるし、例えアシスタントであっても、お客様から名前で呼ばれるアシスタントになれるし、常に気遣い、気配りをしてくれるお店にいるお客様は、美容室にいる間、とても気持ちよく、快適にすごされることでしょう。


かつてないほど世の中は激動の時期をむかえていますが、その中を生き抜くために、今から、ここから何をする必要があるのか?を、ちゃんと考えていかないと、同じことで何度も悩み、たった一度の人生を充実させることも叶わなくなってしまいます。

私個人の意見ですが、美容業界を、品格の高い業界にするための情報発信をする、し続けることが、自分のできることだと思っております。

それでは、長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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