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自分の内面と向き合う、癒しの「コクーン時間」

エリック・カールの『はらぺこあおむし』のお話を覚えていますか?

卵から孵ったはらぺこあおむしが、たくさん食べながら成長し、やがて繭を作り、さなぎになって、蝶に成長し、そこから飛び出して美しい蝶として飛び立つ🦋

The Very Hungry Caterpillar by Eric Carle

「蝶になる」というたとえは、飛び立つ、羽ばたくという成長・活躍を表現するのによく使われますが、蝶になるまでのプロセス自体は見過ごしがちです。あおむしは蝶になる前、コクーン(繭)になって、中に閉じこもりましたよね?

この蝶になるためには必ず必要なこの「内にこもる」コクーン期、あおむしだけではなく私たちの成長にとっても大事な時間です。

コクーンの中で起きていること

あおむしの話に戻ります。あおむしは蝶になる準備ができると、ぶら下がる場所を見つけ、自分の周りにコクーンを作ります。コクーンの中で特別なエンザイムが分泌され、それによりあおむしは自分で自分を消化します。つまり、今までの体は消えてなくなります(実際には液状になる)。これはこの段階でしか分泌されない特別なホルモンで、もし、この段階でより前に分泌されると、死んでしまいます。

液状になったところで別のエンザイムが分泌され、蝶の体のパーツが形成され、その期間を経て新しい体が完成するとやっとコクーンを破り、蝶は外に飛び出します🦋🦋

私たちに起きるコクーン現象

私たちにも、大きな出来事や何かのきっかけで、このコクーン現象が起きることがあります。

これから変化が起こることを感じながら、自分の内に閉じこもる感覚。潜在意識レベルでしか気づかないかもしれませんが、姿を消して一人になりたい、自分が何者であるかを知るための時間を作りたい、と思う気持ちです。

私たちのコクーン期間にも、意味があります。入り込みすぎた人間関係や情報過多なネットニュース、SNSなどからリセットし、メンタルバランスを整え、学びや成長のために時間を費やしたい、という心のサインかもしれません。

私たちの多くは普段、仕事や人間関係、また自分自身からのプレッシャーを無意識のうちにでも感じて、走り続けています。そんな時、もっと時間を作って自分の内面と向き合いたくなったり、進み続けることや他人と過ごす時間を制限したいと思う、また実際に一人時間を増やしてみたこと、ありませんか?

コクーン時間はあなたを根底から変える

あおむしがコクーンの中で蝶に変身するように、コクーン時間は、あなたの辛さや悲しみを力に変えるための期間です。私たちの感情、思考、信念、考え、性格は変化し続けるもの。変わることや閉じこもることは、良くないことのように感じるかもしれませんが、本当はあなたの中で素晴らしい変化が起きていると信じて、自分を受け入れてあげましょう。

コクーン時間を短くして、すぐにでも羽ばたきたいと思うかもしれません。でも、このプロセスを急いだ蝶が片翼だけでは飛べないように、コクーンになるきっかけになったできごとや学びが自分の中で消化できなければ、根本の問題がずっと後までついてくる、つまり同じことの繰り返しになりかねません。

あなたは今、ヒーリングの期間を経て、やがて成長の時期を迎えます。仕事でのパフォーマンスや達成感、そして他人からの評価をを追い求めて人生を過ごすよりも、新しい視点から世界を見たり、本物の人間関係が欲しい、人生に意味や目的を持たせたいと強く感じているかもしれません。

コクーン時間を終えて出てきたとき、新しい自分に会えると信じて、あなたが今コクーン中ならば、安心して、自分自身について学ぶ時間を過ごしてください。

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