現役教員のドラマ感想「いいんだぞ、完璧じゃなくて。」
現役教員の目から見た感想を。
ドラマ『素晴らしき哉、先生!』第6回。
何度思い出しても胸がジーンとなります…
仕事が軌道に乗ってきた矢先の妊娠に悩む若手教員、
生田絵梨花さん演じる、りお先生に
恩師の大森先生がかけた言葉がとにかく泣ける。
大森先生は直接「何かあったか?」なんて野暮なことは聞きません。
りお先生の表情や様子で察して何とか励まそうと、
自分の失敗談(つくり話)をりお先生に話して聞かせます。
すると、りお先生は目に涙をいっぱい浮かべてこう言います。
「全部、お見通しなんだね。」
そこで、大森先生がりお先生にかけたのが、次の言葉。
「いいんだぞ、完璧じゃなくて。
失敗したっていいんだよ。ダメダメでいいんだ。
一生懸命やっていれば。
生徒のこと、ちゃんと思ってさえいれば。
間違いがあってもいい。 教師だって、人間なんだよ。」
なんて寛容で温かい言葉なのでしょう。
教員は基本的に、完璧主義で責任感が強い人が多いです。
だからこそ「ちゃんとしなきゃ」「私は先生だから…」と、
自分に負荷をかけて、無理をしてしまいがちです。
その結果、心を病んで休職したり退職したりしてしまう人も…。
誰も失敗したくて、失敗する人なんていません。
教員たちは責任を感じながら細心の注意を払って、
プレッシャーと闘いながら、毎日仕事をしています。
それでも、うまくいかなくて悩んでしまうこともあるのです。
そんなとき、大森先生みたいな言葉をかけてくれる人がいたら、
頑張っている先生たちは、どんなに心が救われることでしょう。
「こんな言葉、言って欲しかった!」そう思う先生も少なくないはずです。
さらに、「また来ていい?」と聞くりお先生に、大森先生はこう答えます。
「いつでもおいで。
教師にとって一番の喜びは卒業生が訪ねてくることなんだから」
ああ、なんて素晴らしい先生…!
心がじんわりと温かくなりますね。なんともいえない懐かしい気持ち。
教育に必要なのは「温もり」なんだなって、
忘れかけていた大切なことを思い出させてくれる一言でした。
教職って本当に素晴らしい仕事だと思います。
大森先生のような温かい先生に出会えたら、
もっと教員になりたい人も増えるんじゃないでしょうか。
教員として、スキルを磨くことも大事ですが、
それ以前に大切なのは「人間力」なんだなぁと感じるシーンでした。
生徒と教師も「人」と「人」。
生徒のことをちゃんと思って一所懸命にやっていれば、
いつかきっと伝わる時がくる。
だって、先生だって「人間」だけど、
目の前にいる生徒だって「人間」だもの。
ドラマを観た後、声を大にしてこうつぶやきたい。
教員って本当に素晴らしい仕事だなぁ…!
こんなに素敵な台詞を書いてくださった、脚本家の宅間さんに感謝。
きっとこのドラマを観たら、教員になりたい人が増えるに違いない。
仕事に疲れている先生は、第6話だけでもいいからぜひ観てほしいです。
教員の心理描写がかなりリアルで、共感するところたくさん。
私も大森先生みたいな温かい先生になりたいなぁ。
このドラマに出会えて本当によかったです。
第6話についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を。
現役の若手教師たちがどんな悩みを抱えているのか知りたい方は、こちらもオススメです。サポートの仕方がわかります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?