十二杯目「チョコレート工場の詩」
チョコレートの動物を見たことがある。
ゾウにカメ、コアラにニワトリ……愉快だ。
だが、人間の、ヒトの姿はそこにはなかった。
こう思う。
もし、僕らもチョコレートになれたなら、溶け合うことはできたのだろうか——と?
毎週末の朝、珈琲を飲んで浮かんだ散文をお届けします。
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(四月一)
君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない