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新年度を迎えても、わたしはわたしのペースで

4月、出会いの季節。

ちょっと温かくなった気温にのって吹く風は、春のにおいがする。

学生時代はこのにおいが好きだった。新しい友達、新しいクラスに出会えるからワクワクしていた。

教員として働きはじめてからは、あまり得意じゃなくなった。

1年間過した子どもたちと阿吽の呼吸で過ごせるようになった心地よさと、行事にも追われずに単純に子どもに向き合って遊べる毎日は軽やかで好きだった。

でも同時に、次はどの学年を持ちどんな子どもと出会うのか、あのクラスにはちょっとクセのある…がいるとか、ほかにも、どの先生が異動してくるのか…とか。「なるようになる」と考えるのが苦手な私には、ちょっと重たくなる季節でもあった。

今は「このにおいが好きなときもあったし、苦手だったときもあったよな」と考えられる中間地点にいると思う。一番いいよな、このポジション。

変化がないのはある意味、成長ができない環境なのかもしれない。でもそんなことないでしょ。毎日淡々と過ごしていても、ちょっとした石ころでつまずく日だってあるんだから。

自分のペースでちょっとずつ。

そんな4月をスタートさせる。




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