ハタチノコロ はじめてのヨーロッパ(5)新たなる出会いを求めて

3/1 何だか時差ボケのせいか早朝5時~5時半ごろ目が覚めるクセがついている。今朝も目が覚めてトイレに行ってから2度寝してしまった。あまり寝た気がしない。8時過ぎにはTravel DocumentsをもらいにCOSMOSツアーのオフィスに行かなければならないので、急がなくちゃ!ヨーグルトをかっこんで、カネゴン、チョウさんと3人で写真を撮って、また再会することを約束して駅で別れた。この瞬間が切ないんだよねー。アマンダ、チョウさん、カネゴン。みんな無事に元気でなー!これからが私の24日間にわたる旅の本番。良い友達ができることを祈りたい・・。月曜のロンドンのラッシュアワーも日本と同じ。ただでさえ狭いTUBEに人がギュウギュウ詰め。そこにスーツケースを持ち込まれた日にゃーたまらない(私のことでーす!)。COSMOSオフィスはラッセルスクエアから近いはず。最初は歩こうと思ってたけど、やっぱり地下鉄にしよう。あまり時間もないし、結構ヤバイかも。ラッセルスクエアには着いたものの、このオフィスの場所が結構ややこしい場所らしく、そこらへんで聞いても誰もはっきりわかる人がいなかった。雨もパラパラ降ってるし、ドブネズミみたいになって重いスーツケースをガーガー言わせて引っぱって・・あまりに急いで走ったので転んだりもした。まったく何やってんだろう・・もう泣きそう。とりあえず集合場所のホテルに行ってみることにした。もう集合時刻の8:30を10分ほど過ぎている。あちこちで「COSMOSツアーに参加する方ですか?」と聞きまくり、さんざん走り回った。そしたらなんと!いました!COSMOSと書いたバスが!!ふ~~、間一髪のところで間に合った。一時はユーロスターでブリュッセルまで行かなきゃいけないかな?と考えていたけどよかったー!汗だくで息を切らせてきたので、なかなか体が冷えてこない。Travel Documentsなしでも大丈夫ですか?と運転手の人に聞いたら、大丈夫!というので、その言葉を信じた。バスは小雨の中をドーヴァーに向かって出発した。周りはみんな欧米人っぽいけど、アジア系の顔をした人が2~3人いる。遅れたのでまだ周りの人と話をしていない。Travel Documentsがないと途中で降ろされるんじゃないかとめちゃくちゃ心配で、ドキドキしながらバスの中でも落ち着かなかった。そうこうしているうちにドーヴァーに到着。雨が降っているので外の景色があまり見えなかったのと、外をじっくり見ている余裕がなかったからやたらすぐ着いた感じがした。ここからはガイドさんが付く。説明をしているんだけど、速すぎてついていけない。慣れるまで集中してないと大変だ。ドーヴァーで少し休憩をしてからフェリーに乗る。ここでお昼のサンドイッチとホットチョコレートを買った。それから私たちはフェリーの待合室に移動した。何だか周りはみんなカップルか夫婦連れ。1人で来ている人がわりと少ない。ホントに友達できんのかな?待合室で1人女子発見!!積極的に話しかけることにした。

彼女はオーストラリア人で、名前はベリンダ。彼女は大学が嫌いで辞めたと言っていた。なんかマズいこと聞いちゃったかしら?でも「私もあまり大学行ってなかったよw」と話したら笑っていた。オージーってすごくしゃべるのが速くて、聞き取れないことが多かった。でも何とか言いたいことは分かってくれたみたいだ。ベリンダは私と同い年だけど、とても落ち着いて見えた。彼女も1人で行動するのが好きなタイプみたい。まだ誰も友達を見つけていないみたいなので、ちょっとアタックしてみよう(笑)ここドーヴァーは海を挟んでイギリスとフランスの国境地帯なので、英語とフランス語が二ヶ国語表記されていた。パスポートチェックを受けてフェリーに乗る。こんな大きなフェリーに乗るのは初めて。すごく揺れている。小雨はだんだん晴れたが、薄い靄がかかっていて水しぶきのようなものが降っていた。外のデッキに出て写真を撮ろう。そのへんにいた人にシャッターを押してもらう。1人旅はいろんな人に迷惑をかけてこそ成り立つものだ。船室に戻るとき、すごく太ったおばあさんが話しかけてきた。「Do you know where my husband is?」ん?夫って誰よ?彼女は言った。「こんな太った人よ!」あ!!あのめっちゃデブデブの夫妻か!「わからないわ」と言って私は戻った。フェリーの中はDuty Free Shopなんかもたくさんあった。イスに座ってボーっとしているうちにうたた寝していた(しばし中断)。外を見ていても景色は同じで退屈。早くフランス側に渡りたい!揺れが激しくて、なんだか酔いそう。そんな時、間もなく到着のアナウンスが流れた。みんな集まってフェリーを出た。

フランス側のカレー(Calais)に着いた。私はコーチに乗り換えるとき、ベリンダの隣に座ることにした。これからベルギーのブリュッセルに向かう。ベリンダは早口なので、私のプアーな英語力ではなかなか円滑なコミュニケーションが取れない。うーー、ここで英語の壁にぶち当たる。でも話すしかない。英語のリズムはテンポが速いからなかなか話が乗らない。コーチは平べったい土地をひたすら走る。周りは小さな平べったい家が並んでいるだけで、すごくスペースが空いている。田園地帯といった感じ。ベリンダが「なんか平べったい土地だね」と話しかけてきた。「うん、平べったいから空がすごく空いている感じがする。」空いている=spaciousで通じたようだ。家、木、田んぼを抜けてベルギーとフランスの国境を越えた。国境越えの瞬間ってワクワクする。EU加盟国の目印である☆のリングみたいな看板が国境に立っている。EU圏内の移動にチェックはなく、スムーズに出入国できる。通貨もユーロに統合されて便利だけど、なんか少しつまんない。パスポートにいっぱいスタンプがたまると思っていたから。ブリュッセルの市街に到着。徒歩で観光すると思っていたけどバスで回るらしく、ちょっとガッカリ。そうだ、カレーからガイドが変わった。新しいガイドの女性の名前はステンカ。国籍はユーゴでイタリア出身らしい。イタリア語訛りの英語だったが、私の耳にはそれくらいがちょうど聞きやすい速さだった。結構彼女はジョークを言って周りの人は大笑いするんだけど、どこで笑うのかわからないw ギャグのテンポも速い。みんなが笑っているこの瞬間を待っているのがとても悔しいのである。そのうち分かるようになるのかなあ?夕刻にはホテルに到着。今日泊まるのはクラウンプラザ。ロビーを見た感じでは結構いいホテルだ。私はベリンダと相部屋になった。まず部屋に入って彼女はベッドからバス、シャワー、洗面具などをチェックし始めた。そうよね、肝心。そして、「うん、いいじゃない?」と言った。彼女も日記をつけているようで、ホテルに備え付けのレターセットの便箋を使うのを楽しんでいるらしい。お互い結構好き勝手なタイプなので問題はなさそうだ。シャワーは後にして、2人でブリュッセルの市内を見に行くことにした。

私とベリンダはManneken Pis=小便小僧とグランプラスに行きたいという意見が一致した。小便小僧はブリュッセルの街のシンボルで、ジュリアン君(Petite Julien)というらしい。かわいい♥♡途中で同じツアーに参加しているアジア系の女性が話しかけてきた。彼女の名前はサラ。アメリカのシアトル出身。彼女は韓国人。サラの英語はアジア人がしゃべる英語だから簡単に理解できた。歩いているうちにすごく明るい建物に囲まれた広場に出た。これがグランプラスか!!夜だからライトアップされてキレイ。ここから小便小僧もすぐだった。小僧は何だか思っていたより小さく、しかも柵で囲まれていた。多くの中国人観光客が団体で来ていて、写真を撮るのにすごく苦労した。夕食を食べようとしたけど、結構どこも高い。そこでまた警察官に「夕食が安くておいしいところを教えてください!」と聞くと、グランプラスの中のお店を教えてくれた。ブリュッセルはムール貝(mussels)が有名らしい。早速その店に入る。ガイドのステンカがストロベリーのビールがあると言っていたので、頼んでみた。うん、イチゴ味のビール!(そのままやーw)サラと私はムール貝にチャレンジ。ベリンダはチキンをセレクト。メニューはフランス語。さてここで私の仏検3級の腕(?)の見せ所w なんちゃって。わずかに読めるくらいなのにねw このレストランのギャルソンはフランス人でも英語がペラペラで、ベリンダは結構気に入られていたようだ。フランス人ギャルソンはカッコいいし、ムール貝のお味も最高!私のはバター、ガーリック、塩と味はいたってシンプル。サラのはミルクかバターのような白っぽいスープだった。ごちそうさまでしたー!

最後にGODIVAのチョコレートを買いたかったのだけど、ガイドブックによるともう閉まっている時間だった。ベリンダもチョコを買いたがっていたので、GODIVAのはおいしいよ!と言うと、閉まっていて残念がっていた。レストランから出ようとしたとき、ベリンダが食事の時に敷いていた紙のマットが欲しい!とギャルソンにお願いした。そしてサインまでもらっていたw うーん、この辺がベリンダの良く分からない所だけど、面白そうな子だなと思ったw 外に出たらGODIVAのお店を発見。しかも開いてる!!ガイドブックだと20時に閉まるはずなのになぜ?とにかくラッキー!望みどおりGODIVAのチョコを買うことができました~。べルギー・フランがまだ残っていたので使い切りたかった。そんな中、小さな本屋を見つけた。予算内で花の本でも買おうかな。ベリンダが本を見ている様子を伺っていると、美術や絵が好きなようだ。私が本を買うと、「あなたフレンチ読めるの?」と言った。「少しね、辞書を使えばね。」ベリンダは笑った。そしてホテルに戻り、シャワーを浴びて早めの就寝。緊張したのとツアーバス探して疲れたのがどっと出て熟睡~☆

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