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色の組み合わせは自然が教えてくれる

洋服を選ぶとき、この色のアイテムには何色を合わせればいいんだろう…と、悩んでしまうことってありますよね。

改めて考えてみれば、こういった色の組み合わせ方というのは、幼い頃のお絵描きや塗り絵なんかで培われていくことが多いのかなあと思います。

誰に教わったのかは分からないけれど、いつの頃からか、同系色を選んでおけばそれなりに仕上がるという法則に気付いてしまった私。それからは、心のままに色鉛筆を選んでいたあの頃のような冒険心はなくなってしまって、どんな場面においても無難な組み合わせを選ぶようになってしまいました。

ただ、系統の違う色でも不自然ではないという色の組み合わせももちろんあって。色同士がケンカしない、といいますか。蜷川実花さんなんかは、そういった色彩感覚に優れている方のひとりなのではないかと思います。

藤巻幸夫さんという、伊勢丹などの百貨店で活躍されたカリスマバイヤーさんの著書に「茶色いクツをはきなさい!」という1冊があります。

クリエイティブに焦点を当て、自身の経験をもとにしたエピソードが数々紹介されている著書の中で、印象に残った一節がありました。

「色の組み合わせのヒントは、自然が教えてくれます」

なんでも、水色のシャツにはどんな色の洋服を合わせればいいかと聞かれた著者は、「天気の良い日の明月院をイメージしたらいい」と答えたらしいのです。明月院というのは、鎌倉にある有名な紫陽花寺だそうで、つまりは水色のシャツを紫陽花に見立てて、その風景を参考にコーディネートを考えるようアドバイスしたというわけです。

明月院の写真が無いので、代わりに似たような紫陽花のある風景の写真を使って本書のイメージを説明すると…こんなイメージでしょうか。

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散歩が趣味だという著者。「半径3メートル以内にクリエイティブはいくらでも転がっている」という一文には、思わず自分の視野の狭さを感じずにはいられませんでした。こういう見方が出来ることが、カリスマ性に繋がっていったのでしょうね。

もっとも、一言で「水色」「黄緑色」「茶色」だなんて言っていても、濃いものから薄いものまで、色合いというのは様々あるわけですから、どんなものを組み合わせるかというのは、やはりセンスの問われるところなのではないでしょうか。

お洒落やクリエイティブは、やはり奥が深いですね。

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