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ジョブ型雇用はやわかり(読書メモ)

戦略コンサルタントのアップルです。

コロナを契機に、ジョブ型雇用に注目が集まっています。実際に導入する企業もいくつか出てきました。「経営」と「人」とは密接に関係しているため、経営コンサルティングや戦略コンサルティングの支援においても「人」がイシューになることがよくあります(むしろ、ならないことの方が珍しくなってきているかもしれません。いくらきれいな戦略やビジネスモデルを描いても、それを実行できる「人」がいなければ実現しないので)。

ということで、アップルとしてもジョブ型雇用のアウトラインは掴んでおきたいと思い、表題の本を手に取りました。

本書は組織・人事領域などのコンサルティングファームであるマーサージャパンによる本です。(アップルが好きな)日経文庫からつい最近出版されました。

ジョブ型雇用の対義語はメンバーシップ型雇用です。本書では、両者の雇用システムを対比しながら、
・なぜ今ジョブ型雇用なのか
・その本質はメンバーシップ型雇用とどこがどう異なるのか
・導入に際して何に留意しないといけないか

などについて過不足なくまとめてあります。日立、ソニー、マイクロソフトなど、ジョブ型雇用を導入している具体事例が紹介されているところも参考になります。

ジョブ型雇用について概観したい方にはお勧めです。


(以下、読書メモ。乱雑に箇条書きに書きなぐったものなので、整理・構造化はされていませんがご容赦ください。どんなようなことが書いてあるのかは伝わると思います)

- 変化に富んだ経営環境ではジョブ型雇用がフィットする
- ジョブ型は構成員の出入りがあるオープンコミュニティ。人財の流動性があることが前提
- リスキルやスキルアップを促すとともに、不活性層が出にくい
- 外部市場を意識した報酬制度が必要(メンバーシップより報酬は高くなる)
- これからの人事評価は人材開発にフォーカスがあてられるべき。こまめなフィードバック、ノーレーティングが手法
- MAが日本でも活発化。PMIをスムーズにするためにもジョブ型雇用の考え方は必要
- 高度プロフェッショナル人財の獲得のためにもジョブ型雇用は必要
- HRビジネスパートナー。事業部門が人財マネジメントを行うのが主、人事はあくまでそのサポート役
- 自社をとりまく人財市場の状況によって、ジョブ型雇用の必要性の度合いは変わる
- 社内労働市場の活性化はジョブ型導入の重要ステップ。公募制を通じた異動を増やすことが大切
- ラインマネジャーの能力開発(人事リテラシー向上)が必要
- HRビジネスパートナーがコンフィデンシャルな情報を扱えるITインフラの整備が必要
- HRBPの役割。外部労働市場の報酬把握、JDの管理、社内公募プロセスの運用、ラインマネジャーのマネジメント
- 人事部門の役割は、優秀な人材に選ばれる会社にすること。データやメソドロジーの駆使
- 外部労働市場と内部労働市場を一体でとらえる
- ソニーの制度。社内兼業(1年間、週2日まで)。ハイパフォーマーのFA権付与。毎年600名ほどに付与される。

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