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2021年6月の記事一覧

論語「君子は坦(たいら)かに」

君子は坦(たいら)かに蕩蕩(とうとう)たり。
小人は長(とこしな)えに戚戚(せきせき)たり。

人格者は心が穏やかだ。
つまらない人はいつも心配事が絶えない。

深い呼吸が良いようです。

「真人(しんじん)の息は踵(かがと)を以て(もって)し、衆人(しゅうじん)の息は喉を以てす」荘子

深く静かな呼吸です。

論語「これを知る者は」

これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。
これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず。

物事を知っているだけの者は、それを好んでいる者には及ばない。物事を好んでいる人は、それを楽しんでいる者には及ばない。

ただ義務的に物事に接するのではなく、前向きに取り組むことで、より身につく。そして、身についた知識が増え、その使い方などがわかってくるとそれによってもっと学びたいという意欲が起こってくる。

論語「古(いにしえ)を好み」

我は生まれながらにしてこれを知る者に非ず。古(いにしえ)を好み、敏(びん)にして以てこれを求めたる者なり。

私は生まれながらにして、ものの道理を知っていた訳ではない。古くからの教えを好んで、ひたすらこれを求めてきただけだ。

興味をもって、ひたすら求め続けることで一流になれる。

論語「中庸の徳たるや」

中庸の徳たるや、其れ至れるかな。
民鮮(すく)なきこと久し。

中庸の徳とは、最も素晴らしい徳である。
そのような人は少ない。

孔子が最高の徳であるとした中庸。

中庸とは『かたよることなく、常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること』。

白か黒か、良いか悪いか、好きか嫌いか、に囚われていては見えない世界。

それが中庸の世界。

「中庸」とは、孔子を始祖とする「儒教」において徳の概

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論語「年寒くして」

年(とし)寒くして松柏(しょうはく)の凋(しぼ)むに後(おく)るるを知る

寒い冬に他の植物がしおれても、松や檜は緑を保っている。人も厳しい局面にたたされたときに真価が問われる。

どんなに厳しい局面にたたされても、ブレない心を養う。

肚カを鍛えることで自分を見失わなくなる。

臍下丹田に心を落ち着けることで、冷静果断に行動できる。

論語「君子は言に訥にして」

君子は言に訥にして、行いに敏ならんと欲す

大人物は無駄口をたたかず、すぐに行動をおこす

いくら口が達者でも行動しない人は成果を出すことはできません。良いことを実行にうつして成果を出す。周囲の人も喜んでくれる。

論語「これを知るを」

子曰く、由よ、汝に之を知ることを誨えんか(おしえんか)。これを知るをこれを知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。

孔子が弟子の子路に言った言葉だそうです。

『知る』ということを教えよう。知っていることを"知っている"とし、知らないことは"知らない"とする。これが知るということだ。

ソクラテスの言葉にもこのようにあります

自分自身が無知であることを知っている人間は、自分自身が無知

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論語「日に三たび」

吾、日に三たび吾が身を省みる
人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝うるか。

孔子の弟子の曾子が語った言葉だそうです。

私は1日に3度我が身を振り返る。
人のために真剣に物事を考えたか。
友人と接するとき誠意を持っていたか。
理解してないことを、受け売りで人に教えなかったか。

反省の内容はすべて人のためになったかどうかである。自分のことばかり考え自分さえよければ

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論語「内に省みて」

君子は憂えず、懼れず
内に省みて疚(やま)しからずんば、夫れ何をか憂え何をか懼(おそ)れん

君子は心配や恐れを抱く事は無い。
自らの行いを省みてやましいことがなければ、一体何を心配したり恐れたりする必要があるだろうか。

やましいことをせずに生きていけば、堂々と自信をもって生きられる。