After Effectsのキャラクターリギング・モーショングラフィックプラグインDuikの時期バージョンがヤバすぎて無料のLive2D or Spineとなるんじゃねえの!? って話
表題通り!!!
先ほどAfter Effectsのプラグインをおすすめするnoteを書いてて、その流れでDuikの公式サイトを見に行ったら、なんかクラウドファンディングが始まってて、ほほう? と見に行ったら次期バージョンの資金集めだったんですよ。 で、その内容がまじでやばい!!!
ちなみに私個人はAfter effectsもDuikも趣味で触ってみた程度でそこまでガッツリ使い込んでるわけでも本職というわけでもないと言うことを前もって宣言しておきます。ふわっと理解でこのnoteを書いてます。あしからず。なんかここ間違ってるよーってあったら教えてください。
https://www.indiegogo.com/projects/rxopentools-seize-the-means-of-film-production#/
まずAfter Effectsって何よ
まず、After Effectsってなにって話。知ってる人は飛ばしてください。
After Effectsは映像効果を作るためのツールで、文字を動かしたり映像にエフェクトをかけるソフト。お絵かきソフトに似た概念でアニメーションが作れるよ!! というのが個人的なイメージ。
で、このソフトの拡張性がめちゃくちゃ高くてユーザーがどんどん魔改造してきた結果、現在ではcsvを読み込んでかっちょいいグラフを作ったり、GPS情報を読み込んでレースの経過アニメーション作ったり、衛星写真取り込んで宇宙空間に惑星浮かべたり、3Dモデル取り込んだり流体シミュレーションしたり字幕つけたり・・・・ってもうなんか実態がわからないくらい映像に関することならなんでもできるようになった映像界の九龍城がAfter Effectsです。この認識で間違っていないと思う。うん。
Premiere Pro と After Effectsの違いを言ってみて? って言われて答えられない人結構いると思う。After Effectsでできちゃうんだもん。
Duik
そしてDuikっていうのがこのAfter Effects上で動作する超強力なアニメーション作成プラグインで、本来ボーンの概念などがないAfter Effectsに強力なIk、オートリギングの機能を導入はもちろん、様々なモーショングラフィックに利用できる便利ツールがひたすらに詰め込まれているプラグインっていうわけ。
これも知ってたら次へスキップしてください。
モーションの位置をパラメーター化してコントローラーに紐付け、それを利用してアイデア次第でどこまでもアニメーションを作り込めます。ここらへんはLive2Dに多分近い。さらにボーンに画像を紐付け、IKを設定してモーションを可能にする。ここはSpineに似てる。しかもAfter Effects上でくみ上げるわけだから、他のエフェクトやプラグインの効果をじゃんじゃんつけられちゃう。
そしてこれが無料で使えてしまう!! うはあ。 「クールなAfter Effectsプラグインまとめ」系の記事とかだと絶対リンク張られてる位には有名なプラグインになってます。
じゃあ今のままで十分なんじゃないの? と思うかもしれないんですけれど、それもまたちょっと待ったがかかってしまう。DuikはAfter Effects上で動作する。これが指す意味は、全てのパラメーターやプログラムがレイヤーとしてAfter Effectsのプロジェクトにじゃんじゃかのし掛かってくるということ。
元々リギングとかボーンとか、そういうことを想定されていないから、これらがレイヤーとして全部エディタ上に出てきちゃってもうしっちゃかめっちゃか、そしてPCに負担がかかる!!
After Effectsにはレイヤーをフォルダにまとめるとか親子とか、そういう概念一切ないからね!!!
コントローラーで汚染されたコンポジションの例。1枚の画像にこれだけのレイヤーがじゃかじゃか繋がってる。Live2DとかSpineで例えるとボーン設定とアニメーション設定が全て1つの画面に集約されていてモーションを分けることすらも癖があるって感じかな?
そんなわけで、そういったキャラクターアニメーション専用のエディターであるLive2DやSpineの需要はぜんぜんあるってわけです。根底のエディターからして違うわけですからね。
じゃあ時期Duikでどう変わるのよ
ようやく本題! なんか知らないけれど長くなってしまった。
ここがクラウドファンディングのページ。ぐんぐん資金を集めていて注目度がうかがえます。私も楽しみ!
https://www.indiegogo.com/projects/rxopentools-seize-the-means-of-film-production
ツール自体は無料で提供されます。これはDuikを制作しているチームの理念みたいなもので、お金も文字通り応援のためのものです。
Duik次期バージョンプロジェクトはDuik本体はもちろん、小さいツールから始まり様々なツールの開発が盛り込まれた意欲的なプロジェクトとなっています! 1つ1つ見ていきたいと思います。
DUIK BASSEL.3
メインとなるDuik本体。キャラクターアニメーションの作成を主な目的としています。メインとなるリギングツールに、様々な小さなツール群で構成されます。
追加される新たなツールであるKleaner Reduxはなんと重量、摩擦、力の向きを表現するツールみたいです。不要なキーフレームを掃除もしてくれます。これはツール単体として提供されるようで、キーフレームの補完についても自動で制御する機能が組み込まれるみたいです。かくかくした不自然なモーションからこれでおさらばになるのか? 気になる・・・。
こういう感じらしいです。むむむ・・・これは気になりますね。
また、次期バージョンでは命名規則の概念が取り込まれるようで、例えば手は「left_arm」「left_hand」みたいに決まった名前をつけてってDuik側から指定されてて、それに合わせて画像とかのレイヤーを準備をしたらDuik側が自動でボーンとかをくみ上げて、さらにはその構造からモーションを解析してある程度の自動アニメーションを可能にしようぜ、という考えらしいです。すごそう。
非常に3Dソフト的というか、オタクカルチャーだとMMD的というのがわかりやすいでしょうか。別の人が作ったモーションでも各部位の名前が決まってるから、いろんなキャラで同じ踊りができる。あれがDuikで作っているなら2Dキャラクターアニメーションでもできちゃうってことでしょうか。わくわくしますね。
また、全体的な軽量化と安定化も盛り込まれているようです。他にもUIの改善、リギングウィザードによって初心者への配慮はもちろん、音楽とのリンクなどの機能も計画されているみたいです。
手続き型アニメーション、つまり歩行サイクルの自動生成がさらに拡張され、動物の歩行サイクルなどにも対応するようです。
また、デフォルトでアニメーションライブラリ、つまりモーションの保管がサポートされ、モーションの読み込み書き込みができるようになります。
そして最終的な目標達成では、これらアニメーションを出力し、BlenderやUnityへ書き出しが出来るようになるかもしれないとのこと!! これはこの界隈の人たちには無視できない存在になり得ると言えますね。
DUIK FOR BLENDER
「いやいや、おたくさん無料無料とか言ってて、動作するのAfter Effects上やんけ。わいしってるんだぜ、After Effectsは有料なのを」
わかります。今回私がLive2DやSpineに迫るんでは? といったのはこれがあるから。DuikのBlender版の開発が計画されてるんですよ!
blenderは無料の3D制作ツール。無料だからと侮るなかれ、無料だからこそ大きなシェアに、数多の拡張によりどこまでもカスタマイズできるDIY感が大きな魅力のエディターです。そんなBlenderにDuikが対応するぜと言う話。
これがなんでスゴイのって話になるんですけれど、無料っていうのもあるんですが、1番はやはり3Dソフトってこと。After Effectsは基本的に画面効果のソフトで、映像にエフェクトを乗っけるソフトなんですよ。そこにボーンやら複雑なリギングやら計算式やら物理演算を無理矢理のっけてたわけです。
blenderはそもそも3Dで、ボーンに肉づけしてモデルを作り、アニメーションまでつけられるソフトです。元々ある機能に、3Dじゃなくて2Dの絵をはっつけるだけなわけです。下手したら普通に3d動かすより断然軽いまであると思います。
え・・・? これってめちゃ軽くなるんじゃね? しかもblenderって色々な拡張あるくね? それらも組み合わせて無限の選択肢と拡張性と可能性があるのでは・・・? これは・・・・やばくね?
Duik for Blenderでは、Blenderの新しいアニメーションツールになるだけでなく、Blenderの既存ツールもまた拡張して便利にしちゃうぜ!! みたいな事が書いてあります。これはスゴイ予感だ。
ワークフローはこれまで通り。フォトショやイラレなんかで用意した画像を読み込むだけ。
そしてなんと、画像のアルファ値によってオブジェクトを自動生成、メッシュに当てはめて立体を作ってくれる!! は? え?
Live2DやSpineでちくたくメッシュ割って手作業でウェイトとか設定してモーフィングしてたものを、Duik for Blenderでは3Dを自動生成してそこに貼り付ける…?いやいやまさかそんな・・・。
う、うわああああ!? 凹凸が出来てる!! これだけでもう少しの傾きなら疑似3D感バリバリでちゃいますよ。これは・・・やばいでぇ。
また、自動リギング、自動歩行アニメーション、メッシュで凹凸をつけることによってライトの対応、テンプレートで用意されたカメラによる速攻のアニメーション作成などなど、かなり盛りだくさんな内容になってます。
え、というかちょっと待って。もしかしてこれをベースにしてメッシュや3D編集して3Dモデル作れたりしない? リアル系は無理でもアニメキャラとかならいけなくはなさそう。例えば普通にキャラクターを構築して、顔だけこの技術で作った物をくっつけるとか。
そしてもしかしたら、プログラムのコードかけるならそのままフェイスリグ適応できたり? がちゃぽんぱでフェイスリグ自分絵キャラクターを作れる時代が来る?
Ramses: the Rainbox Asset Management System
上のAfter EffectsとBlenderのアセットを共有しやりとりするためのパイプラインツール(多分)。互いに得意な分野がありますから、それらの資産が腐らずどっちかだけ~みたいにならないのはスゴく助かります。
これはDuikに関係するものに限らず、プロジェクトに関係する全てをオフラインまたはオンライン上でやりとりする共有ツールとしても機能する・・・みたい? そんなふんわりした理解です。
DuME
超高速なレンダリング・動画変換ツール。起動速度は勿論、その変換速度もやばいらしいです。普通にこれだけでも興味ある人は多いのでは。
2D Compositing and Motion Design tools for Blender
最終ストレッチゴールになりますが、Blender用のモーションデザインと2D合成ツールになります。
もうBlender上で全部やっちまおうぜ!!! というツールらしいです。よく考えられたモーションデザインツールであれば、After Effectsなしでもいけるだろう、とのこと。
・・・・は? 勿論ストレッチゴールが達成されれば無料で提供される予定です。・・・は????? これは・・・許されませんよ!!(歓喜)
DuNodes
最終ストレッチゴールで計画されている、After effects 上で動作するノードビューツールです。今までレイヤー上で管理されていた様々な情報がノードで見えるようになって整理される映像クリエイター待望のツールとなる可能性大の大目玉ツールになっています。
それぞれのパラメーターの親子関係、エクスプレッションのビューの別表示、シェイプレイヤーの可視化、プレコンプの関係表示など、さっと見ただけで「うわ、ほちい・・・」という機能がもりもりです。
DuFX
命名規則やタイプでフィルタリングして一括でそこに設定されているエフェクトを編集する、らしいです。
ちょっと理解が間違ってるかもしれないですが、一気に各種エフェクトのオンオフ、値を一気に変更できるらしい・・・です。エフェクトを一時的に切って軽くしたりとか、一気に髪の毛とかのリグの設定を変更して雰囲気見るとか、そんな感じに・・・使うのかな?
予想通りだとDuik内に留まらないやばいくらいの汎用性を感じます。
DuShape
ちょっとこれみてくださいよ!!!
シェイプとマスク機能を拡張し、パーティクルのようなこともできるようになり、ブラシの対応までしちゃうっていうストロークツールです!!!
わーお。Duikが総合的なアニメーションツールということがここからもわかりますね。
DuGr
レイヤーのグループ化ツール。既存ツールですが、リメイクして安定化と軽量化を計るらしいです。今存在を知りました。めちゃ便利やんけ。
例えば流星レイヤーがあって、3つのグループにわけて点滅の感じを変えつつ別々に動かすって時に、1個1個ドラッグとかしつつ選択するんじゃなくて、はいAはこれーBはこっちーってするだけでよくなるわけですね? 次から使おう。
終わり
どっすか。時期Duikを初めとしたやばやばツール群の数々。
DuikはLive2DやSpineに迫るでしょうか?
私はその可能性は十分にあると思っています! 少なくとも私はいじくり回して遊ぶことになるでしょう。
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