初投稿37【誇るべきウルフハリケーン】
僕はドラゴンボールが大好きだ。
幼少期から今に至るまでずっと。
好きなキャラクターは悟空や悟飯、ピッコロ、ベジータ。
それぞれ人として学べる部分が沢山ある。
中でも僕が好きなのは、ヤムチャだ。
ヤムチャと言えば、サイヤ人編で噛ませ犬キャラになってしまい、その後もヘタレキャラとして君臨してしまったのは悲しかった。
でも、地球人としては、クリリンや天津飯と肩を並べられる強さがあり、
地球人では3本の指に入る最強の武術家なのだ。
地球上では、ものすごい差があるかもしれないが、少なくとも10本の指には入る。
個人的には天津飯は三目族なる宇宙人の末裔という設定があった気がするし、
クリリンは鼻がない。
クリリンが地球人最強キャラというのは、少し納得できないが、ヤムチャには原作では活躍する機会がなかったので仕方ないのかもしれない。ゲームでも戦闘力はレベルMAXでも、彼らに劣る設定となっている。
でも、僕の中では愛すべきキャラクターの1人だ。
パワーインフレの激しい作品世界の中で、悟空達の仲間の中では唯一、人間らしさ、弱さ、素直さ、優しさを持っていると思う。
ドラゴンボールに頼らずに、
冒険の中でブルマと出会い、女性が苦手というコンプレックスを克服。
おまけにブルマという荒馬だが世界一のお金持ちの天才美女と長らく交際。
ドラゴンボールや最長老様から潜在能力を引き出してもらう機会はなくても、亀仙人、神様、界王様、アニメでは大界王様のもとで修行に励み、実力をつけてきた。
サイヤ人のように変身する事で大幅にパワーアップはできないところから、戦力外となってしまったが、人造人間編では自らそれを自覚し、ウイルス性の心臓病に倒れた悟空の看病役に潔く回った。
人造人間の襲来を知ってから数年間、地球を守る為に修行を積んだのに。
並の武術家なら、まだやれるはずだとプライドが邪魔して諦めなかったかもしれない。
数々の強敵や達人と出会い、失敗した経験から学んだのかもしれない。
その後も仲間の傍に寄り添い、セルゲーム編では負傷したトランクスを担いだり、クリリンを地球人最強だと娘に声をかけてあげたり。
仲間を想う気持ちは誰よりも強いと思う。
1番すごいなと思うのは、カプセルコーポレーションで元カノであるブルマがベジータと交際し、子どもができても、仲間として付き合いをやめていないところだ。
長年、青春時代を共に過ごした元カノが、
地球の危機におとしめたサイヤ人で、
自分を間接的にしろ殺害した相手とくっついてしまった。しかも子どもまで作ってしまった。
それを許し一緒にいられる精神は、天津飯も呆れたというか感服したというか。
天津飯が読者の気持ちを代弁してくれたのは言うまでもない。
そんなお人よしなヤムチャを慕うプーアルもまた素敵なパートナーだ。
もっと細かく沢山好きな所を伝えたいけれど、
とにかく僕の中で、
ヤムチャは何となく日本人的な要素を兼ね備えていると感じる。
みんなが悟空のような強烈な素直さ、純粋さを持つ事は難しい。
でも、ヤムチャのようにはなれる。
時に強敵に恐れ、自惚れや油断から強敵に命を奪われそうになり、
果ては好きだった人と大敵がくっついて家庭を築いたとしても、憎しみに駆られて恨む事はなく。
誠実に人として、仲間と認め、寄り添い、
一線を退き、支える側に回れる。
それは彼が当初、荒野で孤独な時間を過ごし盗賊を稼業としていた罪滅ぼしかもしれない。
どんな過去があったのか公になっていないが、人を信じられなくなるような出来事があったかもしれない。
そんな荒んだ10代を変えてくれたのは、
ドラゴンボール探しの冒険に巻き込んでくれたブルマや悟空たち。
武道の道、地球の危機を通じて仲間と強さを求めて切磋琢磨して生きる道を選んだ彼は、
都会の誘惑に踊らされながらも、
仲間のピンチや戦いには駆けつける。
明らかに戦力が伴わない場で、
命を落とすリスクが高くても、
弱音を吐きながらでも立ち向かえる勇気がある。
それは、師匠である亀仙人から始め、
色んな師匠からの教えであるのかもしれない。
でも、根本的に、
慈愛に満ちた人間でもあると思う。
僕はそんな軟派だけど自然体な地球人武術家のヤムチャが大好きだ。
生きる人すべてが悟空やベジータのように物理的な強さを追求する必要はない。
戦闘力的に弱くとも、
物語上、活躍できる機会が少なくとも、
弱音を吐きながらでも、
恥をかきながらでも、
みっともなくても、
苦労がすべて水の泡になろうとも、
自分にできる事はやってみせる。
そんなヤムチャのような人間に、
せめてなれたらなぁと思う。
そんな今日この頃です。
鳥山先生、本当にありがとうございました。
ご冥福をお祈り致します。
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