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webで読めるおすすめの短編小説を紹介したい。


 こんにちは。蜂賀 三月です。突然ですが、最近は色々なエンタメが短いものが好まれるようになってきたと思いませんか?


 流行の音楽は1曲が3分くらいの曲が多いし、映画を短時間でまとめたファスト映画が話題になったりしています。なかには漫画でも物語のあらすじやネタバレサイトを見ただけで満足する人もいるようです。(違法性があるものはもちろんダメです)
 だけど、「隙間時間に」「集中力が続かなくても」楽しめるものを求める人が増えてるんじゃないでしょうか。小説の世界でも「掌編小説」「ショートショート」の需要は間違いなく増えているはずです。

 そして私自身もその掌編小説・ショートショート・短編小説の魅力に惹きつけられたひとりです。
 そんな「短い小説が好き」と公言している私が、この記事では「webで読める面白い作品・心に残った作品」を紹介したいと思います。作品が素晴らしいと思ったら作者さんの応援をよろしくお願いします。

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「オトナバー」作:塚田浩司さん

[作者Twitterアカウント]

 そのバーに初めて入った時の事は覚えていない。場所もはっきりとは分からない。でも隆史が「バーに行きたいな」そう念じて歩いているとひょいと見つかるのだ。

  第15回坊っちゃん文学賞大賞作品。私は「ショートショート」と言ったらこの作品が浮かびます。きっかけであり憧れ。読めばわかります。


「海辺のカプセル」作:霜月透子さん

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 透明な球体は振るとカラカラ音がした。カプセルを両手で握り締め、ひねるようにして開けたら、勢いあまって指輪が砂浜に落ちた。

 第17回坊っちゃん文学賞の受賞作品です。リンクから作品をPDFで読めます。作品全体で独特の雰囲気が作られていて、読者もまるで夢の中にいるような気分になります。ラストシーンは必見で、余韻がとにかく良い。切ないけど、あったかい。


「都会の花子さん」作:Azumiさん

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 ----正直、自分がこんな騒がしい場所を訪れる日が来るなんて夢にも思わなかった。
 宙空に漂い都会を俯瞰しながら、花子さんはひとり心の中で呟く。

 現代に生きる怪異の現実。妙にリアルで、面白いのです。着眼点、アイディアが本当に素敵です。「都会の花子さん」以外にもほのぼの怪異シリーズがあるのでそちらもオススメです!


「足あとのついた殺人」作:社川 荘太郎さん

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「私の推理によれば、犯人はあなたです」

 ミステリー×コメディ。社川さんのコメディ色の強い作品、本当にクオリティが高い。特にこの作品は2000字でありながら後半部分の勢いがすごい。ショートショートとコメディの相性が良いことを気付かせてくれた作品です。


「ありがとう中毒」作:わらばんしさん

[作者Twitterアカウント]

「あー、先生。それは『ありがとう中毒』っすね。」
 たまごサンドを頬に詰め込み、茶髪の青年はそう診断を下した。

 NOVEL DAYS × tree 2000字文学賞「お仕事小説」大賞作品です。2000字のなかにすっきりと物語が入っていて、読後感も爽やかです。清掃員と医者、普通なら関わることさえ少なそうなふたり。その関係性がとても微笑ましく、面白いです。


「ある教団の少女の告発.mp3」作:宇津井くんさん

[作者Twitterアカウント]

 ――私はルポライターの隼田ユウカです。今日はカルト教団<比翼の会>の信者である少女から直接話を聞くため、教団の本部である〇×会館を訪れています。

 今回ご紹介するなかで一番長い作品かもしれません。だけども、取材形式で進行するこの物語は、読者を結末まで引っ張っていく力がとにかく強いように思います。湊かなえさんが好きな人だったら特に刺さる作品だと思います。アイディア、書き方、世界観の作り方、素晴らしいです。


 以上、今回は6作品紹介させてもらいました。私は今でもよく読み返す作品ばかりで、どれも心に残っています。紹介することで何かトラブルがあった場合、すぐに対応ができるようにフォロワー様のなかから選んで紹介していますが、忖度などは一切ありません。私の独断ではありますが、どれも自信を持ってオススメできる珠玉の作品です。

 なお、記事公開後に作者様にご連絡いたしますが、紹介方法が不快・今後の活動に不都合が出る場合は早急に対応しますので、お手数ではございますがご連絡いただけると幸いです。

 今回紹介させていただいた「塚田浩司さん」「霜月透子さん」の作品を含んだ書籍についても触れておきます。
 とても面白いので、ショートショートの魅力に惹かれたら是非読んでみてください。

 今後も面白い作品は、作者さんを応援する意味でも紹介したいと思っています。素敵な作品を読ませてくれた作者様、この記事を読んでくれている読者様、ありがとうございました。

 ――蜂賀三月のショートショートを探す旅はまだまだ続く……。

 

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