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BIチームが語るUbieのデータ利活用最前線(後編)

UbieのBIチームについて

Ubieでは事業が急速にスケールし、必要なレポーティングやデータ分析の量や質が増大しています。そんな状況に対応しているのがアナリティクスエンジニアとデータアナリスト、通称BIチーム。BIチームは事業のスケールに対応できるよう、「だれでも滑らかにデータ利活用できるようにする」を最重要課題として日々奮闘しています。
今日はそんなBIチームの中でも、最近入社した戸川和樹と松島龍司、河合康平の3人による座談会の様子をお伝えします。Ubieや日々の業務についてざっくばらんに語ってもらいました。
※本記事は前後編のうち後編です。前編はこちらからどうぞ https://note.com/apfels/n/n3764ec50a503


製薬事業部のニーズを捉える

河合
自分が取り組んでいる話は(前編で触れた)データパイプラインの話に近いところはあるんですけれども、いろんな要望があった時にスピーディーかつ誤った情報が提供されないようにデータを設計するということを今やっています。顧客と対面している製薬事業部とも密にコミュニケーションを取っていて、こういう集計軸で出した方が本当は喜ばれるんじゃないかとか日々議論しています。データ自体がそのままプロダクトになってるので、一緒に設計してどんどん新しい価値を提供できるように合わせています

奥田(モデレーター)
実際に分析観点として提案しに行くというのは、自分から提案するのですか?それとも製薬企業と対面している製薬事業部の要望からこう拾っていく感じなんですか?

河合
そうですね、両方あります。ベースはやはり後者の製薬事業部から「こういう情報見たいよね」みたいなリクエストがくるケースが多いです。それを受けて、じゃあプロダクト側からこういうデータ追加できそうとか、こういう風にした方がいいんじゃないの、みたいなのを合わせていくのが大きな方向性になりますね。ただプロダクト側が新しいサービスの集計条件など細かく設計してるのもあるので、こういうのを追加した方がいいんじゃないってこちらから提案することもあります。そういうのを相互にやってきながらブラッシュアップしてますね

オフィスで談笑する河合と松島

医療ドメインの面白さ

奥田
医療というのは、他の会社ではなかなかこう扱うことがない特殊なドメインのデータかなと思のですが、医療に関するデータ分析の難しい点とか面白い点をぜひ教えてください

戸川
医療はやっぱり患者さんが中心っていうところが源泉にあるかなと考えていまして、ペイシェントジャーニーを追っていくのが面白くもあり難しくもあるなって思います。難しさの一つが、一人の患者さんが複数のペイシェントジャーニーを持ち得ることです。一人の患者さんであっても、病気することって何回もあるし、同じ時期にいくつかの症状を持ったりしていて、その数だけペイシェントジャーニーがあります。分析していく中で同じ患者のデータだけどこのデータとこのデータは別のペイシェントジャーニーだなという区別をしなきゃいけない必要があって、そこはすごく難しいですね。例えば1月にある症状が出ていて、12月に病気の診断が出ているけど、それらは本当は繋がってるのか、それとも別のジャーニーなのかっていうところが議論として上がったりします。あと面白さは分析が患者さんにつながっているという事で、自分たちが扱ってるデータの先に患者さんとかその家族や友人とかがいて、自分たちの手で健康寿命を伸ばしているって実感があるのはすごく面白い点だなって思いますね

奥田
ありがとうございます。ペイシェントジャーニーに関してはUbieで取れるデータと取れないデータがあると思っていて、そのあたりのUbieが関わることのできる領域だったりタッチできるポイントみたいなところも難しさにつながりますかね?

戸川
そうですね、それだとUbieでしか取れていないデータとして、病気になる前の症状のデータが特徴かなと思ってます

松島
よく言われる医療データの話で言うと、病院行った後のデータしかないですよね。なので、ユーザーがその前にどういう状態だったかっていう所ってあんまり追えなくて、やろうとすると個別にアンケートするか、みたいな話になるんですね。そうするとユーザータッチポイントを持ってるUbieって、プロダクトの中で症状がもうすでに取れていて、それはすごい強みだと思いますね。
製薬企業としては処方がどれだけされたかっていうことしかデータとして持っていなくて、じゃあそれがどういう病気で使われたとか、どういう患者の背景で使われたかというところは、ちゃんと取れてないところなんですよね。だからそこが製薬会社に刺さるところだと思います。
あと自分の観点でいうと、最初僕もヘルスケアの事業だったので誰に向かって仕事をしていくのかっていうのがすごく難しいっていうところだと感じます。単純に世のため人のためていうのと患者さんの使いやすいアプリを作ればいいみたいになっていくんだけど、でもそこでマネーポイントがないと事業の継続性が危ぶまれます。ただお財布の出所って必ずしもユーザーではなかったりするのがヘルスケアなので、そこのバランスを取るところは難しさとしてあるんじゃないかなと思いますね

戸川
自分もそこがめちゃくちゃ興味深いなと思っていて、医療ってお金の流れが複雑なんですよね。患者さんが受益者になるけど、患者さん自身はお金をそんなに払っていなくて、国民が全体で医療費として払っている、商品を選ぶのはお医者さんって感じで、プレイヤーの多さとか複雑性ってのはすごく面白いなと思います

河合
そうですよね、データを生み出す人と使う人が全然違ったりとか、なんかその辺のニーズとかもうまく考えて設計していかないといけないのは、難しさであり今までなかったところですね

松島
普通は利用者に向かえばだいたい良かったりするんだけど、そこに向かいつつも生まれる何かを別の必要としている人に届けることを考えた上でビジネスとして成り立たせる必要もあって。変数が多いんだよね

戸川
その変数が多いというポイントに対して、患者中心っていう医療の根源にあるもので解こうとしてるのがUbieなのかなって感じる。そこはなんかかっこよさみたいのあるなと

松島
うっかりするとね、患者の方を全く見ないみたみたいことはありがちなんだけど、Ubieはそこはないなっていうところはいいところだと思いますね

奥田
非医療の会社からきた河合さんはどうですか?

河合
僕の場合は、前職は医療ドメインとは全く関係なかったので、Ubieに入ってみて医療, 製薬業界のステークホルダーの複雑性とかは非常に感じているところです。情報保護・管理は患者さんのデータを扱う際に必ず考えなきゃいけないところなんですが、それがステークホルダーの複雑性と絡んでさらに難しくなってるのを感じています。そのあたりを考慮しつつ、どうそのデータを活用してお互いwin-winなビジネスを作れるかを考えるのは難しくもあり、非常に面白いところかなと思ってますね

奥田
法律などの安全性ってどのように担保しているのでしょうか?

河合
法務のメンバーと密にコミュニケーションを取りながら、各法律や、データプライバシーポリシーとかに準拠したデータとして扱えているかを細かく確認しています。また、そのルールに基づいてちゃんと実装できてるかはプライバシーエンジニアの人と手厚くチェックしながら進めていますね。ここのコミュニケーションがめっちゃ密なのはいいことだと思っていて、どうしても前職のような大きい企業だとその辺のコミュニケーションにかなり時間がかかっちゃったりとか、なかなか目線が合わなかったりするんですよね。Ubieだと最終的にみんなが目指したいゴールはここだよねというベースがきちんと揃った上でどうすべきか議論できていて、スピード感があっていいなと思ってます

オフィスで談笑する3人

これから取り組みたいこと

奥田
ありがとうございました!次にこれから取り組みたいことを教えてもらえるでしょうか?

松島
Ubieは症状チェッカーから始まって、ペイシェントジャーニーのタッチポイントはどんどん増えていくと思うんですね。今後は病気になる人たちが自分の健康情報をレコーディングするみたいなところに近づいてくるかなと思って、そうすると日々のヘルスチェックを全部Ubieでやるみたいな、いわゆる健康版のマネーフォワード的な感じになるかなと思っています。そうなってくると、データを分析する場面がもっと増えてくるし、BIチームでインサイトなんかをもっと出していけると思うんですよね。Ubieの隠れた価値って本当はここでしょ、みたいなところをデータの中で語れるかなと思っていて、そういったところに時間をどんどん使っていきたいなと思っています

河合
これからサービスがどんどん成長して、どんどん使われてデータも増えて…みたいなフェーズになっていくので、データを使いやすくするために整備してデータの民主化を進めることが重要になると思っています。実際にこの半年だけでも、新しいサービスがニョキニョキと増えていって、新しいデータが出てきたなと思ったら、1か月後ぐらいにはもうこっちで使いたいみたいな声が上がってきたりしていて…データを使いやすくするだけでも相当なインパクトが生まれるんじゃないかなってひしひしと感じています

戸川
自分がやりたいのは民主化。ただ自分の中で民主化は2種類あって、まずは社内のデータに関する民主化で、データをビジネスメンバーでも使いやすくしていくところは一つあるなと思っています。もう一つはさらに大きな話で、医療の民主化を進めていきたいなと思ってますね。現在の日本の場合は医療が医師中心になっていると思っていて、そこを患者中心にするという面での民主化を進めていきたい。いわゆるシェアディシジョンメイキングの実現やメディカルディスタンスの解消をしていきたいなと思ってます

河合
さっきの話にあった、診断前の接点を持ってるUbieが強みを発揮できそう

戸川
まさに。Ubieに来てくれてる患者さんにUbieから情報提供して、それを患者さんが自分の言葉で医師に伝えるっていうところまでできると最高だなと

こんな人と働きたい

奥田
最後に、こんな人に入社してほしいというものはありますか?

松島
目的ベースで動ける人ですね。地味なことも多いんだけれどもそれによって達成できることが結構あって、そのために動ける人ですね。あとは今持ってないスキルとかドメインとかももちろんあるんですけど、目的のために貪欲に学べる人はUbieの環境を楽しめるのかなと思っています

戸川
自分はなんか熱い人。とにかく熱い人と働きたいなって思います。内なる炎があって信念や目指したい世界がある人だと、その目指したい先が自分と違っていたとしても、話して楽しそうだなって思います

河合
スピード感がめちゃめちゃ早いので、それを楽しみながら一緒に作っていける、変化を楽しめるっていうのはやっぱり大事かなと思います。あともう一つは、スケール化のフェーズに入ってきて型化が重要になってくると思っているので、将来的にこれがどう広がっていくのかっていうのを見据えた上で目的に応じて設計して標準化して、どんどん拡大させていくことを考えられるのが重要なスキルセットになるんじゃないかなと思います

奥田
みなさま、ありがとうございました!

We are hiring!!

座談会はいかがだったでしょうか?少しでもBIチームのことが伝われば幸いです。
BIチームは仲間を募集しています。少しでも気になった方がいましたら、ぜひお話しさせてもらえたらと思います!

◯カジュアル面談
https://pitta.me/matches?p=15&q=Ubie

◯アナリティクスエンジニア募集要項 https://herp.careers/v1/ubiehr/Bilnrfg8U7vj

◯Ubieデータ関連職種の紹介
https://recruit-data.ubie.life/

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