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#ネタバレ 映画「スーパーの女」

「スーパーの女」
1996年作品
フェリーニの映画「道」を連想する
2017/2/13 9:47 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

オペラ「椿姫」へのオマージュが映画「プリティ・ウーマン」なら、フェリーニの映画「道」へのオマージュが、この映画「スーパーの女」だったのかもしれません。

宮本信子さんふんするザンギリ頭のスーパーの女が、飛び跳ね、ときに踊りながら演技する様を観ていると、どうしても「道」に出てきた娘ジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)と重なってしまうのです。

★★★★★

追記 ( フェリーニの映画「道」 ) 
2017/2/14 10:36 by さくらんぼ

映画「プリティ・ウーマン」と「スーパーの女」の共通点は、オマージュにすることでバッドエンドをハッピーエンドに変えた事です。そして、どちらのヒロインも監督の妻でした。

映画「スーパーの女」をもう少し詳しく語れば、ザンパノ役の五郎(津川雅彦さん)は、ジェルソミーナ役の花子(宮本信子さん)を大切にしたことです。ここが運命の分かれ道。

オマージュなら、物語はずいぶん変形させられていますが、主なパーツを拾ってみると、ザンパノ得意の鎖切りの「鎖」は、回転ずしの「ループ」でしょう。2~3回出てきます。

「ザンパノの巡業トラック」は後半のカーチェイスに、ど派手な「デコトラ」になって出てきます。もちろん五郎も同乗します。

「ジェルソミーナの哀しき歌」は、カーチェイスの「パトカーのサイレン」、犬もすすり鳴く哀しさ。そして「デコトラ」は存在自体が「唄」ですからね。

そして「サーカス」は「スーパーマーケット」ですね。

ジェルソミーナは海岸沿いの町で、おそらく冬に「凍え死んだ」のでしょう。花子も「冷凍車に閉じ込められて」死にそうになりますが、五郎が温めて救いました。この場所が漁師町。ここの「復活」は、椿姫を現代に復活させた映画「プリティーウーマン」にも似ている。

そして有名な「石ころ」のエピソードは、「台風で落ちたリンゴ」で、従来は廃棄かジュースにするのが主だったけれど、傷の少ないものを格安で仕入れて売る話になっていたようでした。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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