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#ネタバレ 映画「TITANE チタン」

「TITANE チタン」
2021年
生涯に何本も出会えない問題作
2022.4.6

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

何も知らず、「マイナーな作品だろう、ならば空いてるかも」。そう思って観に行きましたが、意外にもお客様はたくさんいらっしゃいました。

後で知りましたが、カンヌの「パルムドール受賞作品」なので、当然だったのかもしれません。

しかし、感想はと言えば、「〇夢のような作品だった」というのが正直なところです。

内容的には、「女性が(機械である)クルマの子供を産む」という、奇想天外なホラーと言っても良いでしょう。

それを、茶化しなしで、才能ある大人が大まじめに作ったらこうなったようです。

なぜ、こんなストーリーなのか、深層では何が語られているのか。

それを考えるためには、舐めるようにこの映画を反芻する必要がありますが、体力的にも、趣味の上でも、私は適任ではないようです。

しかし、めったにお目にかかれない、パルムドールという超一流の折り紙付きの、生涯に何本も出会えないような衝撃作であることには違いありません。

ふと、映画「エイリアン」も連想しました。

追記 2022.4.6 ( 耳の聞こえないカーマニア )

映画の冒頭には、「少女時代のヒロインが、父親らしき人と一緒に、クルマの後部座席に乗って、移動しているエピソード」があります。

少女は「ぶ~ん」と自動車のエンジン音を口ずさみますが、うるさいと思った父はカーラジオの音量を上げるのです。すると少女は怒り、シートベルトを離して、後ろ向きになります。

そこで、父が「シートベルトをしなさい」と叱ろうとして事故になるのです。

生き残り、大人になった少女は耳は聞こえるようですが、無口になります。そして、トラブルがあると無感情に相手殺すのです。相手の耳に箸のような髪留めを刺すのが得意技。やはり耳が関係しています。

これらの記号から類推すると、「耳が聞こえない障害者にとって、自動車のエンジンの振動、エンジンの体温、シートの柔らかさなどは、擬人化できるほどに、濃厚にクルマを感じる重要なファクター」なのでしょうか。

そこから、アイディアを膨らませて、この、カーマニアのお話が出来たのかもと、そんな事を考えました。


( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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