見出し画像

#ネタバレ 映画「定年退職」

「定年退職」
1963年作品
これは「再編」のお話か
2021/8/16 9:56 by さくらんぼ (修正あり)

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

タイトルどおり定年直前の、中堅会社?に勤める課長さんを描いた作品です。

主人公・矢沢章太郎を(船越英二さん)が好演していました。バーのマダムが惚れるだけあります。

私が船越英二さんを意識したのは、もう少しおじいさんになられてからでしたので、この作品で男盛りの船越英二さんを観て、新しい魅力を見つけました。

定年(正確には早期退職)を経験した私にとって、定年直前は、すでに懐かしい風景になってしまいました。

万感の思いがありますが、すべての新しい門出に幸あれと願っています。

★★★★

追記 ( 1962年「日米安全保障条約改定」 ) 
2021/8/16 10:09 by さくらんぼ

主人公に影を落とすサイドストーリーとして社内の派閥争いが描かれます。

リアルでも1962年6月23日に「日米安全保障条約改定」が発効されたようですので、1963年のこの作品は、その直前にあった安保闘争というか、そんな対立する時代の空気感を描いていたのかもしれません。

追記Ⅱ ( 「プライバシー」という言葉 ) 
2021/8/16 10:27 by さくらんぼ

(自分の娘と同年代の)部下の若い未婚女性が、妻子ある他社の男と不倫をしていると知り、主人公は女に注意します。しかし女は「プライバシー」という言葉を持ちだして主人公に反発するのです。

恋は盲目と申しますから、女の反発は想定内ですが、1963年当時に、ごく当たり前に「プライバシー」という言葉が出たのには驚きました。

無学な私がそれを知ったのは、使うようになったのは、1963年当時は小学生だったこともありますが、もっとずっと後でしたから。

追記Ⅲ ( 定年間際の「蚊帳の外」 ) 
2021/8/16 10:58 by さくらんぼ

主人公は、定年ギリギリまであちこちの問題に首を突っ込んでいます。やむを得ないものもありそうですが、できるなら避けた方が良いです。

それら諸問題が定年までに完結すれば良いですが、相手さまの都合もある問題では完結しない場合もあるわけです。

(「相手さまの都合もある」と言えば)税金取りも、平和外交もそうです。相手のある事ですから必ず通じるとは限りません。通じない場合の対策を考えておくことが必要だと思います。

その場合でも、こちらの職務権限が定年によって消滅してしまいますから、その瞬間から動けなくなり、周囲に迷惑をかけてしまいかねません。「立つ鳥跡を濁さず」ではなく、「立つ鳥が跡を濁して行く」ことになりかねないのです。

ですから、普通は定年間際には仕事を背負い込まない事がマナーのように思います。周囲もそれを考えて仕事を持っていくべきです。それより、挨拶すべき人には忘れずに挨拶しておくとか、引継ぎを万全にしておくとか、机やロッカーの整理・清掃をしておくとか、やることは色々あると思います。

もし退屈したら、第二の人生を考えてみる。それぐらいで、ちょうど良いのかもしれません。

だから専務たちが主人公を派閥争いの蚊帳の外に置いたのは、ある意味正解でしょう。

追記Ⅳ ( 魅惑の国民年金の「付加年金」 ) 
2021/8/17 15:55 by さくらんぼ

60歳定年の場合、早期退職は50代に行うのが普通でしょう。

早期退職すると会社によっては割増退職金がもらえることがありますが、デメリットもあります。給料・ボーナス等が無くなりますし、忘れがちですが将来の「厚生年金」も減りますから。

自由な時間が多くなっても使えるお金が少なくなるわけです。

その上、60歳までは国民年金を支払って欲しいと役所から言われます。

納めないと、その分の年金がもらえないので将来後悔します。どうしても払えない人は減免制度等もありますから、無視せずに役所に相談した方がお得です。例えば未納と減免では年金額が違ってきます。

きちんと国民年金を納めても、残念ですがもらえる年金は厚生年金より少ないです。掛け金の額が違いますからそれは仕方ありません。

私は国民年金本体だけでなく「付加年金」も納めておけばよかったと思っています。「もらう時になって、他人様より公的年金額が100円でも少ないと、過ぎた年月が悔やまれる」、人間はそういうものだと思いました。

日本年金機構「付加年金」

追記Ⅴ 2022.7.21 ( お借りした画像は )

キーワード「岬(行き止まりなので)」でご縁がありました。良い風景ですね。無加工です。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


#映画感想文

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?