他所を気にして十余年

他人のことが気になってしょうがない。
その「気にし方」がよくない。

あの人は僕より友達が多い
あの人は僕より楽しそう
あの人は僕より頑張っている
あの人は僕より人づきあいがうまい

そして思う。ああ俺ってクソだな、と。

どうしてこんなにも他人を羨むようになってしまったのかは分からない。
小学生までは自由に生きていた。自分が主役で、まっすぐ前を向いていた。思春期にそんな威勢のいい自分を失った気がする。

キョロキョロ、おどおど周りを見回して自分に集中できない。
よく考えてみれば自分に必要のないものでも、なぜか不安になる。
ああ、めんどくせえ。

自分のために生きたい。
そのために、自分が何をしたいのか、何に時間を割きたいのか、徹底的に問いかけなければならない。

周りが見えることは素晴らしい。けれど時には周りをシャットアウトして、自分勝手になるべきだ。

人生のスターティングブロック。
隣のレーンを見ていたら置いて行かれる。
前だけを見据えろ。腕を振れ。地面を蹴れ。

走れ、走れ、走れ。